山本由伸 圧巻の投球で4勝目の権利 5回まで無安打無失点、6奪三振に敵地ファンも沈黙
2025年5月3日(土)9時35分 スポーツニッポン
◇ナ・リーグ ドジャースーブレーブス(2025年5月2日 アトランタ)
ドジャースの山本由伸投手(26)が2日(日本時間3日)、敵地でのブレーブス戦に先発。5回まで無安打無失点、6つの三振を奪うなど完璧な投球で4勝目の権利を手にした。
初回を危なげなく終え、リズムをつかんだ。先頭のバードゥーゴをカットボールで投ゴロに仕留め、続くライリーはスプリットで見逃し三振。3番・オズナには11球粘られて、最後は四球で出塁させたが、オルソンを遊直に打ち取ってスコアボードの左端に「0」を入れた。
2回には先頭のマーフィーが放った速度106,4マイル(約171.2キロ)のライナーをキャッチ。投直で先頭打者を打ち取り、打球とともにペースをもつかんだ。3回は1死から2者連続三振。4回も1死一塁から2者連続三振。全く付け入るスキを与えず、先発としての責任投球回を投げ切った。
試合前、ナ・リーグの3、4月の月間最優秀選手(MVP)を受賞。日本投手としては5人目、自身初の栄誉だった。試合前の時点で、6試合に登板して3勝2敗、両リーグトップの防御率1・06。抜群の安定感が持ち味の右腕は投球を確実に立て直して、この日のマウンドに立った。
前回登板4月25日(同26日)のパイレーツ戦では、苦しい投球に終始。初回先頭に四球を与えて先制を許し、連続無失点が18回2/3で、連続自責点なしが21回2/3でストップ。2〜4回は0点に封じたが、3回までに4四球と制球に苦しみ、5回は味方の失策で招いた無死二塁から2点を失った。1試合4四球はメジャー移籍後ワーストで、オリックス時代の22年8月2日西武戦以来3年ぶり。5回5安打3失点で今季2敗目を喫した。
投球を振り返り「リズムの悪い投球だった。(調子が)良くない時でも最少失点で抑えられたら」と悔やんだが、同じ失敗は繰り返さない。野茂英雄がドジャースでメジャーデビューしてから、この日で30年。記念すべき日にドジャース先発陣の柱は、持ち味を存分にマウンドで表現した。