リーズが英2部優勝!田中碧の気になる負傷の状況は【現地取材】
2025年5月4日(日)16時0分 FOOTBALL TRIBE

イングランド2部EFLチャンピオンシップの最終節が日本時間5月3日に行われ、日本代表MF田中碧が所属するリーズ・ユナイテッドはアウェイでプリマス・アーガイルと対戦。2-1でリーズが勝利し、優勝を決めた。先発出場するも、足を痛めて79分に交代となった田中の様子を含め、同試合における現地の状況をお伝えする。
すでにプレミアリーグ昇格を決めているリーズだったが、2位のバーンリーと勝ち点97で並んでいたため、優勝は最終節の結果次第に。優勝を見届けようと多くのサポーターが、英国北部のリーズから片道500キロ近くある英国南西部のプリマスまで遠路はるばる詰めかけた。また、同時刻に行われたバーンリー対ミルウォールの試合も同時に注目された。
プリマスは残留に向けて15点差以上での勝利が必要という絶望的な状況。自力で優勝を決めたいリーズはベストな布陣で臨む。昨年夏に移籍して以来、不動のボランチとして確固たる地位を築いた田中は[4-2-3-1]のダブルボランチで先発出場した。
前半、リーズはボールを支配し優位にゲームを進めるものの、いくつかの得点チャンスを決めきれない。18分には右サイドに空いたスペースをプリマスFWにドリブルで持ち込まれ、ペナルティエリア内でシュートを打たれるとポストの跳ね返りがリーズDFにあたり、不運なオウンゴールで失点してしまう。
その後もリーズはサイド攻撃でプリマスゴールに迫るが得点には至らない。31分には田中がミドルシュートを放つも枠を捉えきれず。同時刻に行われている試合ではバーンリーが1-1と引き分けていたため、前半終了時点ではバーンリーが暫定的に首位に入れ替わり、リーズは最低でも1得点が必要な状況となった。
後半に入り、リーズはサイドチェンジを多用してスペースを作り、田中は中盤から繰り返し細かい縦パスを入れて攻撃のスイッチを入れていく。53分にリーズFWが左サイドを崩し、ネットを揺らして同点に戻すことに成功。64分にはペナルティエリア内でフリーでボールを受けた田中が右足を振り抜くも、スリップしてしまい空振りに終わる。
しかし、裏の試合でバーンリーが2-1とリードしたため、リーズは追加点が必要な展開に。そんな中、72分に田中が相手MFからチャージを受けると足を痛めてしまう。プレーを継続したものの79分に交代するアクシデントにの事態に。
田中を欠いたリーズは、プリマスのカウンター攻撃をなんとか耐え凌ぐと91分に左MFのマノル・ソロモンが値千金の追加点をあげ、優勝を大きく手繰り寄せる。試合終了のホイッスルが鳴るとリーズの選手とスタッフたちがピッチに走り出し、左足にテーピングを巻いた田中も足を引きずる様子を見せながら歓喜の輪に加わった。
最終節が終了した時点でリーズの勝ち点は100となり、現地紙『リーズ・ライブ』によると1シーズンで獲得した勝ち点としては、チャンピオンシップ史上7番目の最多記録となった。
同紙は、田中のパフォーマンスに対して7点(10点満点)と高く採点したものの、「良いボールも供給したが、強度の高いデュエルでは簡単に抜かれてしまう不安材料があった。ボールを持っている時は前への推進力があったが、、エリア内の絶好のチャンスで不運にもスリップしてしまったように最後の決め手に欠いた」と、パフォーマンスへの物足りなさを指摘。
試合後、田中は怪我について訊かれると「大丈夫です」と気丈に答えたが、足を引き摺りながらスタジアムを後にする姿は痛々しく見えた。リーズのメディア担当者も「決して怪我ではない」と強調したものの、6月にはFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選の2試合が控えていることからも、負傷の状況が気になるところだ。
来2025/26シーズンをプレミアリーグでプレーするリーズ。田中にとっても念願のプレミアデビューとなる来季に、現地サポーターを始め日本国内からもすでに大きな注目が集まっている。