足で拙攻の巨人、サイ・ヤング賞投手を相手に三塁踏めず…阿部監督「流れが切れちゃった」
2025年5月4日(日)6時0分 読売新聞
DeNA1−0巨人(セ・リーグ=3日)——DeNAが2戦連続の零封勝ち。八回に松尾が決勝の犠飛を放ち、接戦を制した。先発のバウアーは日本球界では初の完封勝利。巨人の連勝は4で止まった。
前回対戦で5点を奪ってKOしたDeNAのバウアーを前に、巨人打線がこの日は沈黙した。足を絡めた攻撃も不発に終わり、米大リーグでサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)に輝いた実力者に来日初の完封を許した。
一回、先頭打者で初球を右前にはじき返した泉口が、2番キャベッジの5球目にスタートを切ったが、捕手・松尾の好送球でタッチアウトに。リプレー検証でも判定は覆らず、バウアーの立ち上がりを攻め立てることはできなかった。
四回は、安打で出塁のキャベッジが盗塁死。七回にはフルカウントからスタートした一塁走者の岡本が三たび、松尾の好送球に阻まれた。盛んに足で揺さぶったが、剛腕相手に好機を広げられず、阿部監督は「(三つの盗塁死で)流れが切れちゃったなというのもある」と振り返った。
もったいない走塁ミスも出た。六回無死二塁で、赤星が試みた送りバントは小飛球となり、バウアーと一塁手・佐野の間に落ちたが、二塁走者の萩尾は判断に迷ってスタートを切れなかった。「(体が)固まってしまった。もっと冷静になるべきだった」と萩尾。捕球されるかどうか難しい状況判断だったとはいえ、一筋縄でいかない相手にホームは遠のくばかり。結局、この日は三塁も踏めなかった。
今季のバウアーとの対戦はこれで1勝1敗。中4日の登板もいとわない右腕とは、今後も対戦を重ねることになるだろう。実を結ばなかった足攻についても、「次につなげてほしいし、またチャレンジしてほしい」と阿部監督。次回対戦までに攻略の糸口を探り、攻撃の精度を高めてリベンジしたい。(浜口真実)