井上尚弥、9月の次戦相手「MJ」とは? トレーナーはカルデナスと同じ名参謀
2025年5月5日(月)16時3分 スポーツ報知
ムロジョン・アフマダリエフ
◆プロボクシング ▽WBA、WBC、IBF、WBO世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)タイトルマッチ12回戦 〇井上尚弥(8回TKO)ラモン・カルデナス●(4日=日本時間5日、米国ネバダ州ラスベガス T—モバイル・アリーナ)
【ラスベガス(米ネバダ州)4日(日本時間5日)=勝田成紀】世界4団体スーパーバンタム級統一王者・井上尚弥(32)=大橋=が、挑戦者のWBA世界同級1位ラモン・カルデナス(29)=米国=を8回TKOで下し、サウル“カネロ”アルバレス(34)=メキシコ=と並び歴代最多となる4団体統一王座4度目の防衛に成功した。
試合後、リング上で「次は9月にムロジョン・アフマダリエフと戦います」と、WBA世界同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(30)=ウズベキスタン=と対戦することを宣言した。
複数の米専門メディアがこの日までに、アフマダリエフ戦は「9月14日に東京で開催される」と報じている。一方で関係者によると、名古屋で開催される可能性もあるという。
アフマダリエフは、14戦13勝(10KO)1敗の戦績を誇る身長166センチの左ファイター。フィジカルに長け、力強いリードジャブ、腰の入った左ボディーも武器だ。また、マイケル・ジャクソンを彷彿させる軽やかなステップワークから「MJ」のニックネームを持つ。尚弥のバンタム級時代から再三にわたり対戦を熱望。「オレと戦うことから逃げている」などと挑発を続けてきた。
アマチュアの15年世界選手権銀メダル、16年リオ五輪銅メダルを獲得したアマエリートで、18年3月にプロデビュー。20年1月にはWBA・IBFスーパーバンタム級王座獲得。21年4月には同級王座統一戦でWBA暫定王者・岩佐亮佑(セレス)を5回TKOで下している。
しかし、井上との統一戦が浮上していた23年4月、タパレス(フィリピン)に1—2の判定で敗れ王座陥落し、井上との対戦もタパレスに譲る形となった。同年12月にWBA同級挑戦者決定戦で勝利し挑戦権を得ると、昨年12月にエスピノサ(メキシコ)を3回TKOで下してWBA同級暫定王座を獲得した。
カルデナスと同じジョエル・ディアス・トレーナー(52)の指導を受ける。過去に何度も番狂わせを演出してきた名参謀が、カルデナス戦で得た尚弥対策のカギをアフマダリエフに授けることは確実だ。
井上はアフマダリエフ戦をクリアすれば、12月に4団体統一王座を保持したまま1試合限定でフェザー級に転級し、サウジアラビアでWBA世界フェザー級王者ニック・ボール(28)=英国=に挑戦して5階級制覇を目指す見通しだ。そして来年5月頃に、WBC世界バンタム級王者の中谷潤人(27)=M・T=との東京ドーム決戦が待っている。