「井上尚弥が1つの目標」対戦希望のWB0フェザー級王者エスピノサV3 井上の出番直前に圧勝TKO
2025年5月5日(月)11時45分 スポーツニッポン
◇プロボクシング WBO世界フェザー級タイトルマッチ 王者ラファエル・エスピノサ(メキシコ)<12回戦>エドワルド・バスケス(米国)(2025年5月4日 米ネバダ州ラスベガス T-モバイル・アリーナ)
WBO世界フェザー級タイトルマッチが4日(日本時間5日)、米ネバダ州ラスベガスで行われ、王者ラファエル・エスピノサ(31=メキシコ)が同級10位エドワルド・バスケス(29=米国)に7回1分47秒TKO勝ちし、3度目の防衛に成功した。世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32=大橋)がメインの興行のセミファイナルに登場し、将来の井上戦をアピールした。
エスピノサは身長1メートル85、リーチ1メートル88と規格外のサイズ。頭ひとつ低いバスケスを序盤からアッパーで起こし、ワンツーやボディーを叩き込んで圧倒した。バスケスは防戦一方となり、エスピノサが7回、コーナーに詰めてメッタ打ちにするとレフェリーが試合をストップ。デビューから27連勝(23KO)を飾った。試合2日前の公式会見ではMCに促され、過去にも話題を呼んだ美声での歌を披露。同席した井上を思わず笑顔にさせたが、この日もリング上で歌って美声を響かせた。
米興行大手トップランクと契約するエスピノサは23年12月、五輪2連覇のロベイシー・ラミレス(キューバ)に判定勝ちしてWBOフェザー級王座を奪い、注目を集めた。昨年12月にはラミレスとの再戦に6回TKO勝ちして返り討ちに。米メディアに「井上戦に向けて準備ができていることを見せたい」と対戦希望を明かし、試合後のリング上インタビューでも「井上尚弥とやることが1つの目標。自分はやる時はやる」と話した。
井上は今年12月に1試合だけフェザー級に上げ、WBA同級王者ニック・ボール(英国)への挑戦が計画されている。その後は一度スーパーバンタム級に戻す方針だが、最終的な階級としてフェザー級を口にしており、エスピノサが世界王者であり続ける限り対戦のチャンスがありそうだ。