井上―カルデナス戦に全米が熱狂 元ESPN記者「ベガス戦は紛れもなく成功だった」

2025年5月5日(月)21時39分 スポーツニッポン

 「Inoue」が米国のXでトレンド入りするほど、井上—カルデナス戦に全米が熱狂した。元ESPN記者のスティーブ・キム氏は「今週末はカネロ、ライアン・ガルシア、デビン・ヘイニーといった著名選手たちがそろっていい試合ができなかったあとで、井上とカルデナスがボクシングというスポーツを押し上げてくれた。今夜、T−モバイルアリーナに集まったファンたちは、この2人のボクサーたちの試合を見るチャンスがまたあったら喜んでお金を払うだろう。

 だから両選手が“勝者”と言える稀有な戦いだった。そして、その中でも井上は稀有なものをみせてくれた。またダウンを喫したわけだから、完璧だったわけではない。完璧なボクサーなど存在しない。ただ、フロアに這った後に立ち上がり、勇気と、ガッツと、そして聡明さを持って戦い、巻き返したのは見事だった」と称賛した。

 この4試合で2度目のダウンを喫した井上。少し衰えを感じるか、という意見には「その判断は難しいが、個人的にはまだ彼は世界最高級のボクサーだと思っている。井上のような選手に求める基準は高くなり、パンチをもらうべきではない、ダメージを受けるわけがないと考えがちだ。ただ、どんな選手でもパンチをもらうことはあるし、この試合でのカルデナスはとても優れたボクサーだった。今夜は井上が失ったものを語るより、カルデナスが上質なスーパーバンタム級選手であると証明したことの方が記憶されるべきだと思う」と挑戦者の確かな実力を認めた。

 会場は熱気に包まれた一方で、2万人収容のT—モバイル・アリーナに詰めかけた観衆は8474人。空席も目立ったが、同氏は「チケットの料金をもう少し下げていたら、もっと動員できていたのではないかと感じる。ただ、人数はどうあれ、井上の試合中の場内の興奮ぶりと熱気はとてもつもないものがあった。最高レベルのボクシングは単なるスポーツではなく、エンターテイメントでもある。そういった意味で、スキルだけではなく、意志の強さと勇気を見せてくれた井上のベガス戦は紛れもなく成功だった。井上は安全策を取らないがゆえに、ラスベガスの多くの人々を魅了したんだ」と話した。

スポーツニッポン

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