松井秀喜氏「我慢する時期は我慢して」古巣巨人を激励 Gタウン初訪問→夜は“伝統の一戦”解説

2025年5月8日(木)5時0分 スポーツ報知

イースタン・リーグDeNA戦で始球式を務めた松井秀喜さん(カメラ・山崎 賢人)

 巨人OBの松井秀喜氏(50)=ヤンキースGM特別アドバイザー=が7日、岡本和真内野手(28)が左肘のじん帯損傷で全治3か月程度の重傷が判明し、苦境に立たされた古巣にエールを送った。Gタウンを初訪問し、イースタン・DeNA戦で始球式。午前中はG球場を視察し、夜は東京Dで巨人—阪神戦のテレビ解説と、朝も昼も夜も巨人の一日だった。岡本について「彼の場合は代わりがいない選手」としたレジェンドは「我慢する時期は我慢して、勝負所で去年のようにバッと力強く抜け出してほしい」と温かく背中を押した。

 今年3月に開業したGタウンに、松井氏の「あぁー!」という声が響き渡った。同球場を初訪問し、巨人の背番号「55」のユニホーム姿で始球式に登場。右腕から放たれた球が叫び声とともにワンバウンドで星稜の後輩・山瀬のミットに収まった。「恥ずかしい限りです(笑)。でも、良かったです」。スタンドのファンから大きな拍手を送られた中、笑顔で右肩を押さえるしぐさも見せた。

 午前はG球場視察、夜は昨年5月以来の解説で東京Dを訪問。1軍では前日6日に左肘を負傷した岡本が、じん帯損傷で全治は3か月程度を見込まれることがこの日になって判明した。巨人軍第62代4番は、リハビリを開始した第89代とG球場で対面もし、直接激励したという。大黒柱不在と苦境に立たされた中で再出発となったチームに「岡本君は特に、けがしてちょっと心配ですけどね。彼の場合は代わりがいない選手だと思うので、そういう意味では心配です」と率直な思いを口にした上で、こう続けた。

 「でもプラスに捉えれば、まだこの状況でも(試合前時点で)首位と1ゲーム差。まだまだペナントレースは先が長いので、我慢する時期は我慢して、そこから勝負どころで去年のようにバッと力強く抜け出してほしい」。昨季も混戦が続いた中で、リーグVをゲットした。この日がチーム33試合目で、4分の1も終わっていない。今は苦しい状況でも、屈せずに戦う時期。レジェンドはその思いを阪神戦前の全体ミーティングでも、ナインに直接伝えた。

 1〜3軍のカテゴリー問わず多くの選手と顔を合わせ、2軍再調整中でヤンキースの後輩でもある田中将ともGタウンで対面した。日米通算200勝にあと2勝と迫る右腕に「実績十分ですから。ご自身の中でのいろいろなことを把握されてる選手だと思う。何もアドバイス的にはもちろんないですが、ただただ応援してるだけです」と優しいまなざしで語った松井氏。巨人愛があふれ出る一日だった。(田中 哲)

 松井秀喜氏1軍ミーティングでの訓示

「OBの松井です。チームは今4番がいなくなってちょっと大変な時期だと思います。ただ、まだ5月始まったばっかりですし、現在もまだ首位と1ゲームしか離れてないんで。ペナントレースってすごく長い。で、その間にいい時悪い時ありますし、けが人で選手を欠くこともこれは普通にある。でもそういう中でもね、やっぱり日々一喜一憂することなく自分がどうやって試合に臨むか、どう準備するか、その繰り返し。結局、自分の準備。そしてユニホームを着た時はチームが勝つためにプレーする。これは当たり前のことなんで。いいチームというのは何人か欠けても力を発揮できる。そういうチームだと思いますので。それを監督コーチ選手みんなで日々気持ちを新たにして頑張ってください。最後にはね、優勝してると思います。去年達成できなかった日本一、期待してます。頑張ってください」

◆夜は巨人阪神戦解説…坂本&阿部監督評価

 松井氏は阪神戦の日本テレビ系地上波生中継でスペシャル解説を務めた。現役時代、ともに外野を守った清水隆行氏、高橋由伸氏も解説で出演。松井氏は1軍昇格すぐに決勝打を放った坂本について「彼が打つと東京ドームの雰囲気がパッと変わる。それに期待して阿部監督も1軍に上げたと思います」と評価。2点リードの7回1死一、二塁で森下を併殺打に仕留めた田中瑛を「すばらしいシュートだった。最高の結果でした」とたたえた。

スポーツ報知

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