巨人・坂本 岡本離脱の緊急事態救った!23日ぶり1軍昇格即V撃 復活誓う36歳「僕もまだまだ頑張る」

2025年5月8日(木)5時30分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 巨人6—4阪神(2025年5月7日 東京D)

 主砲離脱の窮地に奮い立った。巨人・坂本勇人内野手(36)が7日の阪神戦で23日ぶりに復帰し、4回に決勝二塁打を放った。左肘じん帯損傷が判明した岡本に代わる緊急昇格に応え、今季初の長打&適時打。不振による2軍再調整を経て、東京ドームでの阪神戦では開幕から6戦目での初勝利に貢献し、阪神と並ぶ同率首位に1日で返り咲いた。

 形なんてどうでもいい。最後は右膝がつきそうなぐらいまで目いっぱい下半身で粘り、執念で捉えた。同点の4回2死一塁、坂本が門別の124キロ内角スライダーをすくい上げた。離脱した主砲への思いも乗せた打球は左翼線へ。決勝二塁打で今季初めてお立ち台に上がり、大歓声を浴びながら力強く誓った。

 「巨人軍の4番で一人で凄く背負いながら戦っている姿を僕も見ていた。(岡本)和真の代わりにはなれないけど、何とか帰ってくるまで頑張ります」

 負けるわけにはいかなかった。6日に岡本が左肘を負傷。大敗して動揺も走る中、阿部監督は試合前のミーティングで「みんなで一丸になれるチャンス」と鼓舞した。坂本は空気を変えられる存在として4月13日の広島戦以来となる先発に名を連ねた。決していい当たりではなくとも、歴代最多の立浪和義に27本差に迫る歴代2位の通算460本目の二塁打で真骨頂を発揮し、「僕らしいレフト線のツーベースだった」と笑った。

 不振から自ら申し出て4月15日に登録を外れた。高卒1年目だった07年以来、18年ぶりに2軍遠征にも同行。打席での立ち位置をよりホームベース側にしたり、重心の位置を変えたりと試行錯誤の日々を送った。なりふり構わずバットも振った。抹消翌日には午前9時前から川崎市のジャイアンツ球場でフリー打撃。「こんなところでゆっくりしてる場合じゃない」。3軍の練習が始まっても室内に移動してマシン打撃やティー打撃で2時間以上、黙々と一人でバットを振った。

 今季初めて東京ドームで伝統の一戦を制して阪神と同率首位に再浮上。「和真がいなくて心配していると思うけど、若い選手も出てきているし、僕もまだまだ頑張る」。試合前まで打率.129でも関係ない。苦しい時こそ頼りになる、誰よりも強くて勇ましい男が帰ってきた。(村井 樹)

スポーツニッポン

「巨人」をもっと詳しく

「巨人」のニュース

「巨人」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ