先制点を生んだDF下口稚葉 最後方からフリーラン「前に人数をかけようと…リスクをかけた」…J2大宮が仙台に3―0勝利

2025年5月10日(土)19時48分 スポーツ報知

¥J2 大宮エンブレム資料

◆明治安田J2リーグ▽第15節 大宮3—0仙台(10日・NACK5スタジアム大宮)

 試合前まで3位の大宮と2位の仙台との上位対決は、大宮が3—0で仙台を下した。

 勝利への流れを作ったのは、DF下口稚葉(しもぐち・わかば)のフリーランだった。立ち上がりのセットプレーのピンチをチーム一丸で体を張った守備で無失点に抑えて、迎えた前半16分。3バック右のDFガブリエウがDFラインでボールを持った瞬間、ハーフライン付近から、3バック左のDF下口がスプリントをかけて最前線まで駆け上がった。

 1トップのFWゴンザレスの頭上を越えるガブリエウのロングボールを下口が相手DFとの競り合いを制して落とすと、この流れからパスがつながり、ゴール前の下口の落としをMF小島が左足シュート。GKにはじかれて右ポストに当たったが、こぼれ球をFWゴンザレスが右足で押し込んで先制した。

 試合の流れを変えたワンプレー。試合後、下口は「ガブ(リエウ)から僕がもらうああいうシーンが今年は何回かあって。今日はいい感じで後ろで持てていたので、前に人数をかけようと思って、ちょっとリスクをかけたんですけど、それがうまいことたまたまいっただけで、自分でもあんまり分からないです。なんで走ったのか」と笑顔で振り返りながら、「相手からすると、僕がいくと見る選手が増えてしまうので、ちょっと混乱を生むためにも走っているので。結果につながらなくても、焦りを与えるとかではないですけど、やってくるなみたいな感覚を与えることも大事。それを意識してプレーしました」とうなずいた。

 前半31分にも追加点が生まれ、後半は相手が攻勢をかけてきたが、3バック中央の市原、ガブリエウとともに下口は体を張ったプレーで奮闘を続け、大きな勝利を手にした。全15試合に先発出場している守備の中心選手は「今年は耐える時はみんなで耐えると決めているので、そこは全員で共有できていますし、ホームは耐えればどこかで自分たちの流れはくるので。そこの共通認識をみんなが持っているので、一致団結して守り切ることが出来た」と胸を張った。

 前節は首位の千葉に2—1で勝利するなど、中3日以内での5連戦を連勝で締めくくり、15試合を終えて9勝3分け3敗で2位とJ1復帰に向けて視界は良好とも言える。それでも、「今は意識せずに目の前の試合を戦って勝ち点3を取ること。それに尽きるかなと思います。どんな相手でも勝ち点3を取れるように準備をしたい」と気を引き締めた下口。JFAアカデミー福島から岡山、長野、今治を経て、昨季から大宮でプレー。自身にとって初めてのJ1の舞台に向けて、着実に歩みを進めていく。

スポーツ報知

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