巨人・吉川尚輝「いい場面で打てないこともあったので...」声震わせ、絶句 岡本にささげる逆転3ラン

2025年5月16日(金)21時36分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 巨人4—2中日(2025年5月16日 東京D)

 巨人の吉川尚輝内野手(30)が中日戦(東京D)の8回、あまりに劇的な逆転&決勝の1号3ラン。チームの連敗を4で止めた。

 昨季まで守護神だった大勢が8回、2年ぶり被弾となる一発を上林に打たれて1—2と勝ち越しを許した、その裏だった。

 巨人は1死から代打・中山が右中間二塁打で出塁。2死後、泉口が四球でつないで一、二塁としたところで相手マウンドは開幕から13試合無失点の4番手左腕・斎藤にスイッチした。

 その初球。内角高めスライダーを捉えると、打球は右翼ポール際に飛んだ。打席から動かず、ボールの行方を祈るように見つめた背番号2。あまりに劇的な一発がポール際に吸い込まれると、笑顔がはじけてガッツポーズが炸裂した。開幕から40試合、175打席目にして飛び出した待望の今季1号が値千金の逆転、そして決勝の3ランとなった。

 文句なしの単独お立ち台に上がった吉川は「ありがとうございます!」と笑顔。「いやほんと、(中山)礼都がね、つないでくれて。本当に何とかしたい気持ちもそうですけど、まず同点にっていうそのなかで最高の結果になったので良かったと思います」と殊勲の打席を振り返った。

 初球だった。「思い切っていくだけだと思ってましたし、はい。もうほんとに…」。ここで吉川の3ランが飛び出した際にベンチでリチャードが頭をかかえて“シンジラレナイ”といった最高の表情を浮かべた映像が流れ、スタンドの笑いとともに吉川も「ふっ…ふふふふ…」と思わず吹き出したが、「ファンの皆さんの声援があってのホームランだと思います」と続けた。

 主砲の岡本和真内野手(28)が6日の阪神戦(東京D)で初回の一塁守備中に打者走者と交錯して負傷離脱。その時、うずくまった岡本に最初に駆け寄ったのが、開幕前の自主トレーニングも一緒に行っている仲のいい吉川だった。

 無念の離脱となった岡本の代わりに最初に4番に入ったのも吉川だったが、2試合8打席で7打数無安打。一時はチームの副キャプテンも務めた責任感の強い男は打球を見上げていた時の気持ちを聞かれると「抜けてくれと思ってました」と口にした。

 大歓声に包まれながらダイヤモンドを一周。その時の気持ちを聞かれると「ほんと連敗中で。チームとしてはとても苦しい状況でしたし、僕もなかなか…いい場面で打てないこともあったので…はい」と声を震わせ、ここで絶句。「勝てるように一日一日頑張っていきたいと思います!」と声を絞り出してさらなる大歓声を浴びていた。

スポーツニッポン

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