巨人・吉川尚輝 坂本も丸も岡本もいない苦境で「火がつくもの」が... 強い責任感が打たせた逆転3ラン

2025年5月16日(金)22時33分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 巨人4—2中日(2025年5月16日 東京D)

 巨人の吉川尚輝内野手(30)が中日戦(東京D)の8回2死からあまりに劇的な逆転&決勝の1号3ラン。チームの連敗を4で止めた。

 昨季まで守護神だった大勢が8回、2年ぶり被弾となる一発を上林に打たれて1—2と勝ち越しを許した、その裏だった。

 巨人は1死から代打・中山が右中間二塁打で出塁。2死後、泉口が四球でつないで一、二塁としたところで相手マウンドは開幕から13試合無失点の4番手左腕・斎藤にスイッチした。

 その初球。内角高めスライダーを捉えると、打球は右翼ポール際に飛んだ。打席から動かず、ボールの行方を祈るように見つめた背番号2。あまりに劇的な一発がポール際に吸い込まれると、笑顔がはじけてガッツポーズが炸裂した。開幕から40試合、175打席目にして飛び出した待望の今季1号が値千金の逆転、そして決勝の3ランとなった。

 単独で上がったお立ち台では「ほんと連敗中で。チームとしてはとても苦しい状況でしたし、僕もなかなか…いい場面で打てないこともあったので…はい」と声を震わせ、唇をかみ締めて絶句する場面もあった。

 主砲の岡本和真内野手(28)が6日の阪神戦(東京D)で初回の一塁守備中に打者走者と交錯して負傷離脱。その時、うずくまった岡本に最初に駆け寄ったのが、開幕前の自主トレーニングも一緒に行っている仲のいい吉川だった。

 無念の離脱となった岡本の代わりに最初に4番に入ったのも吉川だったが、2試合8打席で7打数無安打。以降は3番に戻った。

 お立ち台から降りたあとで応じた囲み取材。岡本離脱について聞かれると、責任感が強い男の思いがあふれた。

 「いやもう、それはもう和真にしか…。まあ坂本さんもそうですけど、こうやって、丸さんもそうですけど、そういうなかでね、こういう今チーム状況で戦わないといけないのは選手みんなわかってますし、みんな必死になって(増田)陸とかもね、ああいう結果残してね、打ったり、やっぱそういうのはね、僕たちもベテランではまだないかもしんないですけど、そういう中堅のね、選手…なんていうんすかね、火がつくものっていうか、やんないといけないなっていう思いをみんな多分、ここにいるみんな多分思ってると思うんで明日もチーム一丸となって頑張ります」

 岡本だけではない、坂本や丸とも一緒に戦っている。背中で示した吉川の覚悟が、苦しむチームを再び上昇気流に乗せるきっかけとなるか。

スポーツニッポン

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