バスケットボール静岡県高校総体24日開幕…16強入り目指す男子・袋井商の原慎之介監督は野球部出身のG党
2025年5月23日(金)7時4分 スポーツ報知
ベスト16入りを目標に掲げる袋井商の男子
バスケットボールの静岡県高校総体が24日に県内で開幕する。各地区を勝ち上がった男女それぞれ32校が激突。優勝校に全国切符が与えられる。男子では高校時代に野球部出身で、バスケ経験のない原慎之介監督(31)率いる西部5位の袋井商が、1回戦で加藤学園と対戦。目標のベスト16入りを狙う。
バスケ経験のない指揮官が袋井商を率いる。島田商の野球部だった原監督の指揮のもと、チームは地区大会で大健闘。浜松開誠館、浜松学院興誠の2強に加え、全国経験のある浜松商、浜松西、浜松湖東など激戦の西部で5位に入った。「能力が高い子がそろった。県はまず1勝して16強入り」。地区大会に続き、指揮官が県大会でも快進撃を狙う。
漢字は違うが、プロ野球・巨人の「原辰徳」前監督と「阿部慎之助」現監督がミックスした名前。拓大時代には何度も東京ドームで試合を観戦したというG党だ。当初は高校野球の指導者を目指していた原監督だったが、初任校の浜松東で顧問を任されてからバスケの道にはまった。
「まったくの素人だったのでルールから勉強した」。本を読みあさり、疑問は経験者に聞きまくった。公式戦の審判も務めるため講習会に参加。「試合で何度も判定に高校生から不満を言われた。野球経験者からしたら、審判に文句を言うなんて考えられなかった」と、笑いながら振り返った。
専門外の競技を指導に当たって8年目。「選手たちが自発的にやるような声かけや指導をしていかないといけない。常に生徒と真剣に向き合うことは考えてます」と、原監督。バスケ、野球と競技性の違いはあるが、戦う集団をつくり上げるのに指導者の情熱は不可欠。“素人監督”が、チームを勝利に導く。
(塩沢 武士)
〇…攻撃型の中心になるのが、SF岡本有都(3年)だ。1—1から仕掛けて得意のジャンプショットで得点を量産する。「ガッツあるプレーでチームを引っ張りたい」と、力を込める。チームの目標は16強入りだが、司令塔のPG井田翔太主将(3年)は「2回戦は順当なら静学。絶対に勝てないという相手ではない」と、ひそかに8強入りを狙っている。