大辻 幕下で全勝対決制す 「もう帰ってくるな」 玉鷲からの激励を胸に再十両決定的
2025年5月23日（金）15時17分 スポーツニッポン
大相撲夏場所13日目（2025年5月23日 両国国技館）東幕下3枚目の大辻（21＝高田川部屋）が西幕下39枚目の福崎（18＝藤島部屋）を送り出し、7戦全勝で幕下優勝した。2019年春場所初土俵で、前相撲からとった大辻は初の各段優勝。名古屋場所（7月13日初日、IGアリーナ）では新十両だった春場所以来の十両へ返り咲く。
「悔しかったけれど、稽古場でやることはやったので。落ち着いて取れるようになりました」
兵庫県加古川市出身。ご当所の春場所は5勝10敗に終わり、1場所で幕下へ陥落した。そして相手の福崎は、高校生として史上初の幕下付け出しデビューから2場所目。「2場所目の相手に負けられない」との対抗心でぶつかった。
部屋は違うが同じ二所ノ関一門の縁で、関取最年長・玉鷲（40＝片男波部屋）の付け人を務める。この日の大一番へ向け、「（付け人には）もう帰ってくるな」と玉鷲から送り出されたという。
「（付け人は）卒業です、言い切ります」。押し相撲の基本、取組の振り返り方、気持ちの切り替え方。多くを教わった鉄人への恩返しも胸に、十両以上の番付をキープしていく。
