大谷翔平の「二刀流」再開に議論過熱 「割に合わない」とOBが主張も、米老舗誌は「投打とも今季のピークはこれから」

2025年5月25日(日)20時56分 ココカラネクスト

投手復帰への道を歩む大谷。ド軍首脳陣は慎重に事を進めているようだ(C)Getty Images

 ドジャースの大谷翔平は「二刀流」再開へ向け、現在も着々と調整を進めている。現地時間5月21日には、本拠地でのダイヤモンドバックス戦前にブルペンで投球練習を行い、右肘手術以降で初めてスライダーを投げたことも報じられた。また、同25日には実戦形式の投球練習を行うという。

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 先発陣に故障者が続出している台所事情もあって、大谷の回復状況などが伝えられる毎にドジャースファンが抱く公式戦登板への期待が高まることは間違いない。だがその一方で、米国内では現在も大谷の投手復帰について、メジャーリーガーOBから否定的な意見が挙がっていることも伝えられている。

 現地メディア『Sports Illustrated』が現地時間5月22日配信のトピックにおいて、ロッキーズで7シーズン在籍し、西武でのプレー経験も持つ、ライアン・スピルボーグス氏が語ったコメントを紹介。米衛星ラジオ局『Sirius XM』のチャンネル『MLB Network Radio』でスピルボーグス氏が、投打でのプレーを再開させることで大谷の打撃スタッツ低下を見込んでおり、「オオタニが現在残している打撃成績を考えると、彼に投げさせるのは割に合わない」などと語ったという。

 他にもスピルボーグス氏は、「現在の打線の運営状況から判断すると…打線の下位が大きな課題となっている」とも指摘しており、打線上位の大谷の打撃を維持させる必要があると訴えている。

 また同メディアからは、「この主張には一定の説得力がある」としながらも、「だがオオタニの将来に関しては考慮すべき重要な要素がある」と論じながら、以下の様に持論を並べている。

「ドジャースがオオタニに当時史上最高額となる10年7億ドルの契約を提示したのは、彼を10年間DH(指名打者)として使うためではないという点だ。もし彼が再び投手としての調子を取り戻せば、エンゼルス時代に記録した通算86先発、38勝19敗、防御率3.01という成績を再現する可能性がある。現状のローテーションに、そのレベルの投手が加わることに異論は少ないだろう」

 さらに同メディアは、「オオタニの打撃成績が投手復帰によって必ずしも下がると断定するのは早計だ」と説きながら、米解析システム『FanGraphs』のデータを用い、「水曜時点でのMLB全体において『予測されるwOBA(加重出塁率)と実際のwOBAの差』が最も大きい打者20人のうちにオオタニが含まれている」などと指摘。それらの指標を理由に挙げた上で「今シーズンのオオタニにとって、打撃でも投球でも、最高の瞬間はこれから訪れるかもしれない」とさらなる活躍を見通している。

 またトピック内では、二刀流の是非をめぐり、「エンゼルス時代に直面していた疑問がロサンゼルスでも再燃している」との記述もみられる。やはりこの先、大谷が公式戦のマウンドに登ったとしても、その議論は長く続いて行くことになるのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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