西武・今井 出た!自己最速160キロ トップタイ5勝&防御率0.65&71奪三振でパ投手3冠

2025年5月25日(日)5時30分 スポーツニッポン

 ◇パ・リーグ 西武6—1ロッテ(2025年5月24日 ZOZOマリン)

 進化を止めない西武・今井が、また一つ殻を破った。3点の援護をもらった直後の初回1死一、三塁だ。走者をためて主軸を迎えると一気にギアを上げた。

 4番安田に159キロ直球を3球続け、最後は158キロで空振り三振。続くソトの初球だった。自己最速を更新する高め160キロで空振り。なお158キロ2球で追い込み、145キロフォークで2者連続空振り三振に仕留め、拳を握って吠えた。

 「連続三振なら、相手も点を取りきれないとしんどくなる。あそこで三振を取って、結果につながった」

 21年4月21日のオリックス戦で159キロを投げ、82試合目。ついに大台を叩き出した。キャッチボールの延長線上のような超脱力フォームから、見た目のギャップも武器となる剛速球。「状態は全然良くないです。そんなに球速は気にしていない」と素っ気なかったが、その秘密は口にした。22年にはウエートトレを重ね5キロの体重増と肉体を磨いたこともあったが「逆ですかね。力の抜き方というか。そっちの方がうまくなった感覚はある」と「腕」ではなく「背筋」で投げる極意を明かした。23年1月から自主トレで指導するスポーツトレーナーの鴻江寿治(こうのえ・ひさお)氏は「(動きのぶれなどの)ロスが少なくなれば、162、3キロはいくのでは」と話していたが、その数字にも近づいた。

 4回に安田、山本に二塁打を許し、1点を失った。得点圏で安打を許すのは、開幕から65イニング目、打者37人目で初めてだった。8回103球で5安打1失点。登板全9試合がハイクオリティースタート(7回以上、自責点2以下)で、5勝目はリーグトップに並び、異次元の防御率0.65、71奪三振で投手3冠となった。チームは首位・日本ハムと1ゲーム差の2位に浮上。「今年は割と感覚が良くない中でも、何とか試合をつくれている」と語る姿には大投手の風格さえ漂った。(後藤 茂樹)

 ≪プロ9年目で大台到達≫今井は作新学院(栃木)時代に最速152キロを計測。プロでは1軍デビューした2年目の18年の153キロに始まり、9年目で160キロに達した。なお、プロ野球の最高球速はビエイラ(巨)が21年に記録した166キロ。日本人では16年大谷翔平(日)、23年佐々木朗希(ロ)がそれぞれマークした165キロ。

スポーツニッポン

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