元巨人のチームメート、オリオールズ・菅野とカージナルス・マイコラスが8年ぶり胸熱の再会

2025年5月27日(火)4時22分 スポーツ報知

マイコラス(カメラ・一村順子通信員)

◆米大リーグ オリオールズ—カージナルス(26日、米メリーランド州ボルティモア=オリオールパーク)

 オリオールズの菅野智之投手は27日(日本時間28日)に、本拠地でのカージナルズ戦で5勝目を目指して今季11度目のマウンドに上がる。同カード初戦となった26日(同27日)は、元巨人のチームメートでカージナルスのマイルス・マイコラス投手と8年ぶりの再会を果たし、互いの健闘を誓いあった。

 三塁側ベンチから練習に出てきたマイコラス。右翼フィールドでアップ中だったオリオールズの投手陣をチラ見しつつ、「アイツは俺より年下だから、向こうからあいさつに来るべきだ」と冗談を残してダッシュを始めたが、芝生を横断してきた菅野に気が付き、走り寄った。巨人時代に“共闘”した元同僚で、共に実力を認め合う2人は、センター付近でガッチリ握手。8年ぶりの再会に熱いハグを交わした。

 「彼に言ったよ。(来るのが)遅えよ、って。4年、いや、5年前にでも来るべきだった。日本にいる時、ずっと彼にはメジャーに行けって言い続けてきた。だって、今まで見てきた投手の中でも最高の球を持っていたから。当時まだ20代だったけど、彼のボールは驚異的だった。人一倍努力家で、彼が色々なことを対処する姿を間近で見られたことは、幸いだった。(巨人では)皆が、菅野のやることを見ておけ、という存在だった。だから、彼のプレー、練習、準備をいつも見ていた。通訳を通して、野球のこと、それ以外のこと、色々話した。ただただ、グレートな男だ」と、マイコラス。

 約15分間の会話を終えると「無理すんな!(Take it easy)」と声を掛けた。菅野は右翼フィールドに戻り、第2戦の登板に備えてキャッチボール。マイコラスは左翼奥のブルペンで、第3戦の登板に備えて投球練習を行った。

 今回の遠征には、自宅のガレージで眠っていたミズノの練習用グラブを持参した。カタカナで「マイコラス」の刺繍が入っている。「今回の遠征では菅野に会うだろうし、これを使おうと持ってきたんだ」。旧友への歓迎と、リスペクトがあった。

 日本で31勝、メジャーで68勝のマイコラス。次回登板は日米通算100勝を目指すマウンドだ。「それは知らなかったな。勝利数や三振数とか、追いかけるタイプじゃないから。ただ、長く(現役を)続けられていることがうれしいよね。自分が投げる試合で、チームが勝てばいい。チームの調子もいいし、好転し続けられるようにね」

 奇しくも、ここオリオールパークは、巨人入団前年度の2014年7月2日、メジャー3年目のマイコラスが、レンジャーズ時代にメジャーで初めて先発した思い出の地でもある。5回1/3を投げ、3失点。勝敗はつかなかった。それから、11年。海を渡り、菅野と出会い、メジャーに返り咲き、菅野と8年ぶりに再会。野球人生は続く。

 「日本に行く前は、まだ若く、経験不足で、自分では知っているつもりで、実は自分がどんな投手なのかを、全然、分かっていなかった。日本に行ったことは、自分がどういう投手になりたいのかを把握する助けとなった。日本で先発に定着して、経験を積んで、打者をどう打ち取るかを理解し、野球に取り組む姿勢や対処する術を学んでいった。メジャーに帰ってきた時(2018年)、自分は、もっと自信が備わった投手になっていた」一日違いで投げ合いは実現しなかったが、菅野にとっても、マイコラスにとっても、意味深い同カードとなる。

スポーツ報知

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