5000mで4人転倒の“事件” 当事者となった仏選手が語ったレースの舞台裏「みんながみんなを押していた。怖かった」【パリ五輪】

2024年8月8日(木)5時10分 ココカラネクスト

ヘイとの接触でトラックに転がるミルズ。(C)Getty Images

 予期せぬアクシデントが波紋を呼んだ。

 現地時間8月7日に行われたパリ五輪の陸上男子5000メートル予選が行われ、レース中に計5人が転倒するハプニングがあった。

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 序盤からスローペースで進んだレースが終盤戦に入ろうかというタイミングだった。形成された20人の集団が団子状態のまま、ゴールまで100メートルを切ろうかという時だった。8位争いを展開していたジョージ・ミルズ(英国)がウーゴ・ヘイ(フランス)と接触して転倒すると、これにつられた4人が巻き込まれる形で相次いでトラックに転んだ。

 結局、ネルベギリエ・ノルドース(ノルウェー)が14分08秒16で組1位となったレースは、転倒した集団の後ろにいたトーマス・ファファード(カナダ)が浮上。最後はゴール直前で8位に滑り込む、まさかの展開となった。

 レース後、事態を重く見た審判団はビデオで問題シーンを再チェック。その結果、転倒した4人も決勝進出が認められた。だが、怒りが収まらないのは、ヘイとの接触で最初に転んだミルズだ。レース直後にフランス人ランナーに怒りの剣幕で詰め寄った25歳は、英公共放送『BBC』のフラッシュインタビューで「何が起きたかはかなりはっきりしているよ。最後の直線で踏み切った瞬間に、僕はドンっと、あのフランスの若造に押し倒されたんだ。かなり良いペースでレースができていたのに」と語気を強めた。

 一方でヘイは接触が故意ではないことを主張する。母国のラジオ局『RMC Sport』の取材に応じた際に「彼は『僕が押した』と言ってきた。でも、それはありえない」と断言。終盤の競り合いを回想している。

「でも、最終周はかなりカオスだった。みんながみんなを押していた。ちょっと怖くなったぐらいだ。でも、イギリスの彼はちょっと怒っていたね。僕は彼を押したとは思っていないけどね」

 終盤のスパートのタイミングで起きた衝撃の転倒騒動。それは当事者たちにとってフラストレーションの溜まる出来事だったようだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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