キャデラックのLMDh発表がふたたび延期に。ACOによるGTカテゴリーの再評価が影響か

2021年8月10日(火)7時0分 AUTOSPORT web

 スポーツカーファンが待ち焦がれるキャデラックのLMDhに関連する発表がふたたび延期された。ゼネラルモーターズ(GM)は、8月中旬に行われるル・マン24時間のレースウイークに新しい最高峰プロトタイプクラスへの関与を明らかにする計画を中止したと理解されている。


 Sportscar365は、ACOフランス西部自動車クラブがル・マンとWEC世界耐久選手権におけるGTプラットフォームの将来について継続的な議論を行っているなかで、アメリカのメーカーの発表がさらに遅れていることを理解している。これは姉妹ブランドであるシボレーのコルベット・ファクトリープログラムに直接影響を与えることになる。


 キャデラックは当初、6月に開催されたデトロイト・グランプリの週末にLMDh計画をアナウンスする予定だったが、その後はっきりとした理由は不明ながら、ここ数カ月の間に複数の発表の機会を失ってきた。


 LMDhが現行規定のDPiに代わって登場する2023年から、現在のパートナーであるダラーラ社製のLMDhカーで新しいトップカテゴリーに参加するという意図は失われていないと理解されているが、最終的に発表がいつ行われるのかは分かっていない。


 ラグジュアリーカーブランドのスポークスパーソンはSportscar365の取材に対し、この問題についてのコメントを拒否した。


 チップ・ガナッシ・レーシングは、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権への取り組みに加え、WECの一部またはフルシーズンプログラムを実施する可能性のあるリードファクトリーチームに指名されることが予想されている。


 今回の発表延期は、ACOがGTの将来を再評価していると報じられていることを受けたものであると考えられている。


 週末のロード・アメリカ戦のパドックでのうわさによると、フランスの主催者が“GT3プラス”の概念を復活させメーカー側に伝えたという。これは早ければ2023年までにLM-GTEプロの代替クラスとして機能する可能性があるものだ。


 ACOは当初、2022年のWECシーズンの終了後にGTEプロクラスを完全に廃止し、2024年にGTEアマに代わるプロアマGT3カテゴリーを設立する計画を立てていた。


 キャデラックの発表を遅らせることで、GMはGTカテゴリーの将来についてACOと交渉する力を持つと考えられる。もしもル・マンでGTEプロカテゴリーが廃止されれば、コルベット・レーシングは直接その影響を受けることになる。

キャデラックは2017年のDPiクラス創設時からIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参加。ダラーラ社製のシャシーを利用してキャデラックDPi-V.Rを制作した
コルベット・レーシングの3号車シボレー・コルベットC8.R

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