山本由伸の大争奪戦はNY2球団の一騎打ちに 地元識者はヤンキース入りを有力視「彼らの伝統は日本で大きい」

2023年12月8日(金)15時0分 ココカラネクスト

オリックスからメジャー移籍が有力視されている山本。その去就はアメリカでも大きな注目を集めている。(C)Getty Images

 今オフにオリックスからのポスティングでメジャー移籍が有力視されている山本由伸。彼の去就は米メディアでも小さくない注目を集めてきた。

 史上初の3年連続となる「投手4冠」をやってのけた25歳の若武者を射止める球団は、どこなのか。11月20日に正式公示をされて以来、複数球団による争奪戦は熾烈を極めてきたが、年の瀬も迫るなかで、有力候補は絞られてきたようだ。

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 MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者が“ある関係者”から得た情報によると、山本を巡る争奪戦は、ニューヨークに本拠地を置く2球団(ヤンキースとメッツ)による一騎打ちになると見られているという。

 ともに捲土重来を期する重要な1年に向け、補強を必要とする2球団だ。

 ヤンキースは、現地時間12月6日に2対7の大型トレードで、パドレスから20年の首位打者であり、3度の球宴選出を誇るフアン・ソトとトレント・グリシャムを獲得。打線の強化を図った一方で、同トレードで先発ローテーションの一角を担っていたマイケル・キングを放出。投手陣のテコ入れは必至の状態だ。

 山本獲得に向けては、今年9月にブライアン・キャッシュマンGM自ら来日し、視察に訪れるなど、以前から“本気モード”だ。「次の動きはヤマモトに集中することだ」としたフェインサンド記者は、現地11日にヤンキースが本人との面談をすると伝えている。

 かたやメッツも新エースの獲得に本腰を入れている。こちらは先週にスティーブ・コーエンオーナーが、極秘で日本にまで出向き、山本との対面を実施。熱烈なラブコールを送ったとされている。

「ヤマモトのことがどうしても必要だと考えている」(フェインサンド記者のレポートより)ニューヨークの2球団が火花を散らす現状には、現地の識者たちも興味津々だ。ニューヨークに拠点を構えるスポーツ専門局『SNY』でも執筆するコラムニストのジョン・ハーパー氏は、「コーエンがヤマモトに最大限のオファーを出すと信じるしかない。メッツのオフシーズンは彼の獲得にかかっている」としたうえで、ヤンキース優位の見方を示した。

「私は多くの野球関係者と話したが、ヤンキースはこれまでにマツイやタナカを獲得してきた。そんな彼らのブランドと伝統は、日本では大きなウェイトを占めている。これはヤマモトの獲得を巡っても、非常に大きな影響力があるかもしれない」

 現地メディアで10年3億ドル(約429億円)の“超”大型契約が見込まれている山本。日本球界最強の右腕は、果たして、いかなる決断を下すのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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