横浜FCが1年でJ1復帰するために手放せない選手トップ5
2023年12月11日(月)18時0分 FOOTBALL TRIBE
![](https://news.biglobe.ne.jp/sports/1211/0096982638/fbt_0096982638_1_thum800.jpg)
今2023シーズンのJ1リーグは、J2への降格枠がわずかに1つのみと開幕前から激しい争いになることが予想されていた。実際、熾烈な争いは最終盤まで続き、今季昇格組の一角であった横浜FCが最終節の結果を受けてJ2降格の憂き目にあった。当然、来季も再び過酷な昇格争いを経てJ1の舞台に戻ることを求められるが、チームが降格となったからにはどこまで戦力を維持できるのかが気がかりだ。
横浜FCは今夏、昨季昇格の立役者でありJ2得点王にも輝いたFW小川航基が海外移籍したことですでに大きな戦力を失っており、これ以上の流出はなんとしてでも回避したい。もちろん、すべての選手が重要なことに変わりはないが、とりわけ今季主力として活躍した選手や見せ場を作った若手選手たちは死守したいところだろう。
ここでは、すでに他クラブへ移籍の噂が聞こえる選手も含め、横浜が1年でJ1に復帰するために特に手放せない選手を5名ランキング形式で紹介していく。なお、期限付き移籍中の選手は対象外とする。
![](https://news.biglobe.ne.jp/sports/1211/0096982638/fbt_0096982638_2_thum800.jpg)
5位:林幸多郎
今季、大卒ルーキーながら29試合と多くの出場機会を得たDF林幸多郎。献身的かつ積極的な姿勢は攻守で際立ち、最前線でチャンスに絡む場面も数多く見せた。ルーキーとは思えないほどの冷静さも大きな武器。わずかなパスコースを瞬時に見極めることで、自陣からのつなぎやスルーパスでのチャンスメイクにも貢献していた。
第25節に行われた横浜F・マリノスとの「横浜ダービー」では、圧巻のボレーで反撃の狼煙となるゴールもマークし、首位撃破の立役者となっている(4-1)。今季の起用方法からもわかる通り、早くも左サイドに欠かせない存在であることは間違いない。ルーキーイヤーながらも見せた確かな技術と、チーム内の同ポジションにおける序列から手放せない選手5位とした。
![](https://news.biglobe.ne.jp/sports/1211/0096982638/fbt_0096982638_3_thum800.jpg)
4位:近藤友喜
4位には、DF林と同じく大卒ルーキーのMF近藤友喜を挙げたい。2021年より特別指定選手として在籍していたこともあり、序盤から多くの出番を得た近藤。途中出場も多かったが30試合に出場し右サイドで存在感を示している。絶妙なスルーパスや丁寧なクロスでチャンスを演出。さらに、積極的な仕掛けの姿勢は相手守備陣からすれば手を焼く存在だったと言えよう。
なかでも大いに魅せたのが第32節サガン鳥栖戦(3-1)でのゴールシーン。エリア内を抉るような得意のドリブルから、最後はGKの意表を突くニアを打ち抜くシュートでゴール。与えられたわずかな時間で、自身の怖さを存分に見せつけた。このゴールを含め今季は2ゴール。さらにチームトップタイの3アシストもマークした近藤。同じく右サイドで活躍したFW山根永遠と比較しても、流れを変えられる突破力とチャンスメーカーとしての活躍ぶりから手放せない選手4位とした。
![](https://news.biglobe.ne.jp/sports/1211/0096982638/fbt_0096982638_4_thum800.jpg)
3位:カプリ—ニ
今季怪我に泣かされたFWカプリーニも、横浜FCが1年でのJ1復帰を果たすために欠かせないピースの1人と言えよう。簡単には倒れないドリブルでの突破力や積極的なシュートへの意識とパンチ力抜群のミドルシュートは相手にとって脅威そのもの。最終節の鹿島アントラーズ戦(1-2)でも、その強烈なミドルシュートで一矢報いて見せた。また、そんな豪快なプレーとは裏腹に、セットプレーで見せる精度の高いキックや丁寧なラストパスも併せ持っている。
負傷の影響もあり出場は22試合にとどまったが、間違いなくチームの攻撃を牽引できる存在だ。背番号「10」が来季も変わらず共に在るか否かで、チャンスの数は自ずと変わってくるに違いない。広いシュートレンジとそれを可能にするパワー、加えて周囲を活かす技術を考慮して手放せない選手3位とした。
![](https://news.biglobe.ne.jp/sports/1211/0096982638/fbt_0096982638_5_thum800.jpg)
2位:山下諒也
早くも移籍の噂が聞こえてきているFW山下諒也。その爆発的なスピードと積極的に仕掛ける姿勢は、相手からすれば怖い存在だったに違いない。加えて、対面するDFがいる場面では細かいタッチのドリブルも併用するなどボールを持てば必ずと言えるほど相手を翻弄してきた。単純なチャンスメイクの能力で言えば、FWカプリーニやDF近藤らに分があるのかもしれない。
しかし、ロングボール1本あるいはフィールド中央付近からでも一気に敵陣深くを脅かせるスピードは、来季J2を戦う上でも大きな武器になるだろう。それ故に、複数のクラブからオファーがあったとしても決して不思議ではない。相手守備陣へ常に警戒心とストレスを与えるそのスピードを評価して、手放せない選手2位とした。
![](https://news.biglobe.ne.jp/sports/1211/0096982638/fbt_0096982638_6_thum800.jpg)
1位:井上潮音
今季チーム内で唯一リーグ戦全試合に出場したMF井上潮音。その起用方法からも見て取れる通り、ヴィッセル神戸からの移籍初年度ながら中心選手として躍動。DFラインの背後を狙う浮き球のパスや、高いキック精度を武器にセットプレーでも数多くのチャンスを演出している。また、素早い切り替えで前線でのボール奪取も見せ、古巣の神戸戦(第22節2-0)では強烈なミドルシュートでゴールもマーク。攻守両面での活躍度合いは計り知れない。
年齢で見てもまだ26歳と、その高い技術はここからさらに洗練されていくだろう。すでに移籍の噂も聞こえている選手の1人だが、チームの心臓を引き留めることができるのか。今季ゲームメーカーとして果たした役割の大きさから手放せない選手1位とした。