仕事は「朝8時から夜中1時まで」ブラック飲食店のトンデモな言い分「若いんだから苦労は買ってでもするもの」

2021年8月16日(月)6時0分 キャリコネニュース

ブラック企業で長時間労働を余儀なくされ、追い詰められてしまう人たちは後をたたない。キャリコネニュース編集部には、サービス・販売・外食で働く20代後半の男性から、こんな話が寄せられた。(文:中島雄太)

※キャリコネニュースではブラック企業に関するアンケートを実施しています。回答はこちらから。https://questant.jp/q/G42CZUHP

引っ越した直後に配置換え


この男性は10代〜20代前半まで、とある飲食店で社員として働いていた。「もともと実家から店まで通っていた」が、社員になってからは仕事が終わるのが遅く、終電に間に合わないことが多々あった。そこで男性は上司に相談したうえで、店の近所へ引っ越した。すると、なんと引っ越しの1週間後に「さらに遠方の(違う)店舗」に通えと命令を受けたという。相談したうえで引っ越したのに、なんともぞんざいな扱いだ。

働く人を軽んじるような扱いは、さらに続く。別の店のヘルプに入るように命じられた男性が「勤務時間的にも体調的にもキツイ」と断ろうとしたところ、「『若いんだから苦労は買ってでもするもの』『お前の店より売上げてんだ、勉強と思え』とヘルプ勤務を強要」されたという。

男性はこのころの勤務時間について、「長い日だと朝8時には出勤し、退勤出来るのは夜1時過ぎ、月には4日しか休みがなく中抜けやサービス残業をしてこの時間でした」と語っている。ざっと見積もっても、「過労死ライン」と言われる月80時間の残業を軽々と突破していそうだ。男性が「キツイ」というのは当然だ。

長時間労働は、それだけにとどまらなかったようだ。男性は「いちばん酷かったのは、社長の独断で災害の炊き出しに上司を借り出すため、少ない休みすら出勤にされ、20連勤以上させられた事」だと語っている。ここまでくると「勉強」「苦労」で片付けられるレベルでは、とうていない話になってくる。

男性は飲食店での経験を、こんな風に振り返った。

「夜、暗い夜道を歩きながら、悲しくないのに涙が出ていました。日付が回っている時間に帰っていたので、道路を走る車のスピードが速く、何度も飛び込めば楽になる……。と考えたこともあります」

「その後、勇気をだして退職、一時的に精神が不安定になることもありましたが、現在は別の職に就いています。前の職場が辛すぎたせいか、今の仕事ではちょっとのことでは動じなくなりました」

心を蝕むブラック職場から、男性が無事脱出できて何よりだ。働いていて辛くなったときには、厚労省のサイト「こころの耳」(https://kokoro.mhlw.go.jp/worker/)など、様々な悩みを聞いてくれる場所があることを覚えておいてほしい。

※アンケート概要
■実施期間
2019年12月19日〜
■回答数
748 ※8月4日時点
(記事では、8月3日に寄せられた投稿を紹介)
■アンケート対象
キャリコネメルマガ会員(63万人)やキャリコネニュース読者、キャリコネニュースSNSフォロワー
■実施方法
アンケート集計ツール「クエスタント」を使用
回答ページ https://questant.jp/q/G42CZUHP
■質問項目
・体験した「ブラック企業」エピソードを教えてください。

キャリコネニュース

「飲食店」をもっと詳しく

「飲食店」のニュース

「飲食店」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ