幸福のカギは生活水準を上げないこと――年収800万円だけど節約を徹底する独身男性「家は北区の1K。ユニクロは高級品、下着類はGU」
2025年4月5日(土)0時13分 キャリコネニュース

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年収800万円は家族を養うには少し節約を意識しないといけないが、独身ならかなり余裕がある年収帯だろう。上手くやりくりすれば、相当貯金することができそうだ。
IT企業に勤務する東京都の40代男性(企画・マーケティング・経営・管理職)はまさに年収800万円。投稿を寄せ、「独身生活なので、かなり生活にゆとりはある方」という一方、
「未だに住んでいるのは30歳くらいの頃に借りた北区の1Kのマンション」
だと打ち明けた。新卒時に激務薄給のブラック企業に勤めていたため、当時の感覚が抜けきらないようだ。(文:天音琴葉)
新卒時は「18万円で残業60時間、もちろん残業代ゼロ」だった
1990年〜2000年代は有名大学の学生でも就職が厳しかった。現在40代前半である男性も例に漏れず、
「私はいわゆる就職氷河期世代の後半の方にあたる世代でして、新卒の頃は大学を出ても18万円で残業60時間、もちろん残業代ゼロ、みたいな世界でした」
とずいぶん辛酸をなめたようだ。
今ではブラック企業は嫌厭されるが、当時は「周囲からは『正社員で就職できて良かったね』なんて言われていたような時代でした」と振り返った。
20代後半にようやく給与が上がり始めたものの、
「増税や社会保険料の負担も同時にあって額面が増えているのに手取りは僅かしか増えないという理不尽さも経験してきています」
とお金の苦労が絶えなかったようだ。
「コンビニは高いから極力行かない」
複数回の転職に成功し、現在は年収800万円という男性だが、
「そんな時代背景もあって、若い頃からすごく堅実にやってきていて、今でもその癖は抜けません」
と吐露。冒頭の通り、現在も30歳くらいの頃に借りた東京都北区の1Kに住み続けている。
北区の1Kの家賃は7、8万円といったところだ。年収800万円あれば家賃15〜16万円の家にも住めそうだが、男性は「特段、転居するつもりもありません」とし、理由を次のように続けた。
「実際、私が社会人としてそれなりの年齢になる頃にはすでに終身雇用も崩壊していて、上の役職も空かない状態だったので劇的に給与を上げたい場合は転職するしかありませんでした。ただ、今ほど転職に理解のある世の中でもなかったため、とても大きなリスクがあり、仮に転職に失敗して仕事にありつけなかった時のことを考えると当時からあまり無駄遣いはできないという気持ちもありました」
堅実さは変わらず、身につけるものも節約している。
「未だに『ユニクロは高級品なので下着類はGU』という発想ですし、靴下はどうせ消耗品なのでドンキホーテの大量に入ったプライベートブランドの激安品。コンビニは高いから極力行かないようにし、どうしてもペットボトルの飲み物や間食がしたい場合は『まいばすけっと』か薬局に」
支払い方法にもこだわりがある。後払いであるクレジットカードは使いすぎてしまうという理由から、
「日常の買い物は基本的にPayPayにメインバンクからチャージにし、現金を使っている感覚を忘れないようにしています」
という徹底ぶりだ。
「未だに質素な生活ではあるものの、幸福度は高いと感じています」
そんな男性は、2017年頃から「手数料の安いインデックス銘柄の投資信託の積立」を始めたそうだ。NISAも活用し、「ある程度のまとまった財産を作ることに成功しました」という。
支出が少ない男性が、唯一「独身の身で今後お金がかかること」と考えているのは医療費だ。そこで健康のために自炊し、軽い登山やジム通いもしている。そんな男性が思う幸福について、次のように述べた。
「結局のところいかに『生活の水準を上げないか』が幸福に繋がるのではないかと思います。普段はしっかりお財布を管理しているからこそ、時々行く旅行、時々行く美味しいお店、時々するお洒落などが最高に楽しいわけで、それが日常に組み込まれてしまうと、何か感動を味わおうと思うとその何倍ものお金がかかってしまいます」
確かに一理あるだろう。堅実な両親に育てられ、あまり贅沢に慣れていないという男性は、「しかし、その贅沢の価値もすごくわかるので、未だに質素な生活ではあるものの、幸福度は高いと感じています」と結んだ。
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