ファンドマネジャー歴25年の投資プロが断言「株で勝てる人と負ける人、たった1つの違い」
2024年5月10日(金)6時0分 ダイヤモンドオンライン
株式投資をする人たちの間で大きな支持を集める話題の1冊が『株トレ――世界一楽しい「一問一答」株の教科書』だ。60問のクイズを答えるだけで「投資のコツ」をつかめる手軽さが人気を博し、絶賛の声が尽きない。『株トレ』の著者であり、ファンドマネジャーとして2000億円超もの資金を運用してきた経歴を持つ楽天証券・窪田真之氏に、「株で勝てる人と負ける人の違い」について教えてもらった。
Photo: Adobe Stock
株で勝つために必要なのは「勉強よりも経験」
──『株トレ』はチャートを見て「買い、売り、様子見」を選択するクイズ形式の本ですが、なぜこのような形式の本を書いたのでしょうか?
窪田真之(以下、窪田):実際のトレードに近い感覚でチャートの見方を伝えたいと思い、読者の皆さん自身がチャートを見て投資判断を下すクイズ形式の本にしました。25年間ファンドマネジャーを務め、何万回ものトレードを実行した経験の中から本当に役立つことだけを掲載しています。
世の中にはいろいろなチャートの本が売られていて、チャートのシグナルを読者にたくさん覚えさせるような本もあります。ですが、こういった本は投資初心者にとってあまり意味がないと私は考えています。
株式投資は、勉強すれば上達するというものではありません。ピアノが上手くなりたいと思った人が、最初にやるべきことはとにかくピアノを弾くことであって、音楽の理論を覚えることではありませんよね。株式投資もこれと同じです。
なぜか株式投資となると「まずは理論をしっかりと勉強してから」と考える人が多いのですが、理論だけでトレードが上達することはありません。実際のトレードを繰り返すことで、トレードは上達していきます。
知識を頭に入れたからといって、常に上手くいくわけではありません。『株トレ』でも強い買いシグナル、強い売りシグナルを紹介していますが、どんなに強いシグナルであったとしても、シグナル通りに株価が動く確率は7割です。3割は負けてしまいます。
だから、利益を出すこと以上に、負けた時にすぐに損切りすることが重要になってきます。『株トレ』では、色々な角度から、何度も何度も損切りについて解説していますが、これほど損切りについて口うるさく書いている本はないのではないでしょうか。
勝てない人におすすめなのは、ミニ株でトレード経験を積むこと
──頭ではわかっていても、負けたときにスパッと損切りするのは、なかなか難しいことですよね。
窪田:躊躇なく損切りできるようにならない限り、長期的に勝てるようにはならないと思います。
損切りできない人は、たまたま勝ちが続いたとしても、いつか大きな含み損を抱えてしまいます。
トレード経験が浅い方や損切りが苦手な方は、ミニ株(単元未満株)でトレード経験を積むのはいかがでしょうか。
今、日本株であっても1株単位で売買できるミニ株を取り扱っている証券会社は多いです。
通常、日本株は100株単位でしか売買できないので、1万円の株を買おうと思ったら、最低でも100万円の資金が必要になります。100万円で株を買って10%下落したら10万円の損が出てしまいます。
これでは投資のハードルが高いということで、1株単位で取引できるサービスを提供する証券会社が何社もあります。
1株であれば数千円~数万円で買えますよね。たとえば、1万円の株を買って大失敗して20%暴落したとしても、2000円の損失で済みます。
もちろん20%上がった時も2000円しか儲けることができませんが、そうやって儲けたり損したりすることを何度も繰り返すことで、相場に向き合う感覚が徐々につかめていきます。
この感覚は理論を学ぶだけでは身につかないことです。特に、頭ではわかっていても、損切りを実行できずに大きな含み損を抱える個人投資家は多いので、ぜひ損切りの経験を積んでほしいと思います。
投資初心者の方も、まずはチャートを見て「このチャートは上がりそうだ」「このチャートは危なそうだ」といった直感で投資判断をしてトレードを繰り返してみてください。実践を繰り返したうえで理論を勉強すれば、勉強した理論を実践で活かせるようになってくるでしょう。
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