防衛省職員たちが揃ってこぼす本音 「単純な作業でつまらない」「待遇は良いがやりがいはない」
2018年5月15日(火)7時0分 キャリコネニュース
「将来なりたい職業ランキング」などで上位に食い込むことも多い公務員。特に不況時などは大卒・高卒に関わらず人気の就職先となるが、売り手市場の近年も手堅い人気ぶりを誇っている。
当記事では、陸上・海上・航空各自衛隊をとりしきり、自衛隊の活動ための事務を行う防衛省職員たちの口コミを取り上げる。
1954年から続いた「防衛庁」を前身に、2007年、防衛省へ移行。総理府・内閣府の外局から、内閣統轄下で行政事務を司る省となった。現在の防衛省・自衛隊の役割は、災害などへの対応、日本の防衛、安全保障環境の改善への取組みの3つに分けられる。
陸上自衛隊イラク派遣部隊や南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報問題で揺れる同省だが、今回は働きやすさという観点から防衛省の職場の実態に迫りたい。【参照元 キャリコネ 防衛省】
「他の省とはかなり異なった空気。霞が関とも似つかない」
「良くも悪くも年功序列」「予算があるので残業代は全く(一定の範囲内でしか)つかない」など、給与や残業など基本的な待遇については、他の中央省庁と似たような口コミが並んだ。
「総合職の国家公務員であっても、優良な地方公務員よりも給料は低いということが普通にある。住居手当は月に2.7万円が上限。官舎は安いが、都心の官舎に入居できる人はごく一部」(財務・会計関連職 30代前半男性 600万円)
「残業代が一切出ない。但し残業が全くない部署に配属となると、支給される給料は多い。逆に残業が非常に多い部署に移ると、明らかに割に合わない給料となる」(その他 20代後半男性 490万円)
一方、「普通の公務員をイメージしていると、この省はかなり異なった空気です。いわゆる霞ヶ関とも似つかないと思います」(その他 20代後半女性 正社員 400万円)という声のように、いわゆる花形省庁とはまた違う印象を受ける投稿も多い。
「公務員なので、決まった時間に終わり、休みはしっかりもらえる。外渉事務のようなものはなく単純作業。誰でもできる。書類作成などのような作業がほとんどで、一般事務である。やりがいはなく、淡々と仕事をこなすだけ」(その他 20代前半男性 350万円)
「防衛省と言っても米軍基地従業員です。低学歴でも英語力があれば入りやすいです。職種を絞らなければ年中募集してますから相対的に良い職場だと思います。ただし暇な仕事ばかりで飽きます。やりがい等は皆無でした。趣味、家族を重視したいならおすすめ」(電気・通信設備施工管理 30代後半男性 正社員 450万円)
「やはり技術系の仕事なのでそれに関して興味がある人でないと長続きはしない。私の場合工業系の学校に通っていたため、興味があったのでなんとかやれている」(施工管理 10代後半男性 300万円)
中央省庁職員の投稿では、激務ながらもやりがいなどは比較的高い印象が強いだけに、「単純な作業でつまらない。人間関係がめんどくさい。仕事よりも人間関係が重要なので、仕事をしている気にはならない。頑張れば頑張るほど、周りに煙たがれる。いかに効率よくサボるかが重要である。そしていかに、仕事をしているように見せかけるのかが重要」(その他 20代前半男性 350万円)といったネガティブな書き込みが、全体的に目立つ印象だ。
男女で待遇差はないが女性職員は少ない自衛隊の口コミでは上々の評価だった女性の働きやすさ。「男女ともに同じ仕事をするし、評価については全く差別はない」(その他 20代後半男性 正社員 490万円)という口コミがあると同時に、出世については「係長クラスまでなら女性も出世していました。でも、周りの人を引くと、どうやらそこまでが限界のようです」(管理関連職 40代前半女性 派遣社員 200万円)といった声も。
ただ、これは職場恋愛に関する口コミにもあるように、女性職員の人数が少ないことなどもあるだろう。
「組織としては、女性の登用が求められており、女性が出世しやすい環境にあると思いますが、能力があっても管理職を望まない人が多いように思えます。女性自衛官では、かなり職業意識が高く、出世環境もあって、管理職への登用が増えてきたと思います」(購買・資材 60代以上男性 1000万円)
「圧倒的に女性が少ない職場がほとんどなので、特に女性の方はいわゆる社内恋愛の方も多いと思います!職場恋愛でとがめられることはまずないですね。むしろ、世話好きの方が、省内の独身男性を積極的に紹介するほど、こういう面については、かなり世話好きな一面があると思います」(その他 20代後半女性 正社員 400万円)
出世に関しては、「国家公務員試験Ⅰ種合格者、自衛官では防衛大学校卒であれば、出世コースに乗れるでしょう。政治経済や社会動向によっては、精神的にも肉体的にもきつい職種もあり、また無駄で非効率な仕事にも耐える必要があります」(購買・資材 60代以上男性 1000万円)という。
「途中までは年功序列ですが、実務能力に加え、人望がある人が昇進します。それと、結構、精神的に、打たれ強い人が、偉くなるように思えます。理想が高すぎたり、頭でっかちな人は、途中でコケルような気がします」(その他 30代後半男性 正社員 550万円)
所管柄、高い志を持って入省する人も多そうだが、高すぎる理想を抱いて入省すると、期待値が大きい分やりがいを見出せず、失望してしまうパターンは少なくないようである。【参照元 キャリコネ 防衛省】
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