「いつ持ってくるんだ」「殺すぞ」1500万円超の“高額エロ接待”に現金まで…東大医学部教授(61)の“無法すぎる要求”の実態
2025年5月23日(金)20時0分 文春オンライン
東大教授らによる耳を疑う“違法エロ接待”。舞台はついに法廷へと移った。
事件は、東京大学大学院・医学系研究科の皮膚科学教授・佐藤伸一氏(61)と、特任准教授の吉崎歩氏(45)が、2023年春から、共同研究の相手である一般社団法人の代表の男性に、総額1500万円以上に及ぶ高額な接待を求め、受け続けてきたと言うもの。
「週刊文春」は3月6日発売号 で、料亭や銀座のクラブに始まり、研究を放り出して興じた日中の吉原ソープランド通いなど、まさに酒池肉林の供応接待の実態を代表の男性が実名告発する記事を掲載。以来ニュースやワイドショーを賑わせてきた。
「国立大学法人の教職員は、いわゆる“みなし公務員”です。研究などで便宜を図る見返りに接待を受けたのであれば、収賄などの罪に問われる可能性もある。実際、警視庁の捜査二課もこの問題に強く興味を持ち、捜査に着手しているそうです」(社会部記者)

「いつ持ってくるんだ」「殺すぞ」と現金を要求…
異様な蜜月が終わりを告げたのは、24年夏。佐藤教授側が、男性に接待費以外にも多額の現金を納めるように要求し、「いつ持ってくるんだ」「殺すぞ」「明日にでも講座を閉めてやるからな」などと脅したという。男性は我慢の限界を超え、警察や東大側に恐喝被害を相談する事態になった。
「以降、教授らとは代理人を通じてしか話せなくなり、研究は中断。今月16日、男性の団体側が接待費や中断で発生した費用等約4200万円の損害賠償などを求め、東京地裁で教授らを被告とした訴訟の提起に踏み切ったのです」(同前)
「東大のコンプラ通報窓口が機能していない…」
注目すべきは、教授ら2人に加え、“国立大学法人東京大学”も被告として訴状に並んでいることだ。
訴状によると、昨年9月、男性は東京大学のコンプライアンス委員会に対して接待や恐喝被害について申し立てを行ったものの、いまだ大学からの聞き取りもなく、“放置”が続いているのだという。4月には大学管理の研究ホームページが消去されるなどし、接待や恐喝を認知した東大が、共同研究を「廃止しこれを積極的に隠ぺいしようとした事案」だとも踏み込んでいる。
東大関係者が語る。
「東大のコンプラ通報窓口が機能していないことは、大学全体で囁かれており、特に医学科や大学病院で顕著です。職員や院生が不正を通報しても、窓口が担当部におうかがいを立てるだけで終わってしまう」
原告の男性は、告発や訴訟に踏み切った経緯について取材にこう語った。
「教授がこの有様で東大の管理体制もこの有様では、共同研究をする民間企業は今後も食い物にされ、泣き寝入りです。日本最高位の大学だからこそ、安全な研究環境を整えてほしい」
沈黙は許されないだろう。
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配信中の「週刊文春電子版」では、「 東大皮膚科カリスマ教授の『Tバック接待』写真と『1000万恐喝』音声 」と題した詳報を掲載。さらに、教授から民間側への「金を持ってこい」「殺すぞ」との「恐喝」を後日認めた 証拠音声の動画 も公開している。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年5月29日号)