年をとって変化をおっくうに感じるのは自律神経が回復しにくいことを経験的に知っているから。小林弘幸「交感神経だけが過剰に高いと見た目まで老けて…」
2025年5月22日(木)6時30分 婦人公論.jp
(写真提供:Photo AC)
「朝起きたばかりなのに疲れている」「会社や学校に行くのが憂鬱」といった体調不良に悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。自律神経の名医・順天堂大学医学部の小林弘幸教授いわく、「自律神経を整えれば、自然に体調はよくなっていく」そうで——。そこで、小林教授の著書『毎日の体調がよくなる本 − ちょっとしたことだけど効果的な方法50』から一部引用・再編集し、〈おうちでできる、自律神経を整える健康法〉を当連載にてお届けします。今回のテーマは「若返る習慣を持つ」です。
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若返る習慣を持つ
年をとると回復しにくい
年をとると新しい変化をおっくうに感じるものです。
これは、変化がもたらすストレスを受けると自律神経がなかなか回復できないことを経験的に知っていて、無意識に避けようとするからです。こうなると生活がつまらない単調なものになりがちです。そんな人生を送りたいでしょうか。
大切なのは、交感神経と副交感神経のバランスをとることです。ただ、ストレスの多い環境にいると、いやでも交感神経が優位になりがちです。
若いころは、副交感神経がよくはたらき、すぐにバランスを回復できますが、男性は30歳、女性は40歳をすぎると、副交感神経のはたらきが落ちてしまいます。
習慣を持てば変わる
自律神経の乱れは、少し意識するだけでリカバーが可能です。患者さんを見ていても、自律神経のバランスがうまくとれるようになると、若返っていきます。逆に、交感神経だけが過剰に高い方は、常にイライラしていて、見た目も老けていたりします。
この両者の違いは、自律神経のバランスをとる習慣を身につけられたかどうかだけです。ぜひ、この習慣を持ってください。
『毎日の体調がよくなる本 − ちょっとしたことだけど効果的な方法50』(著:小林弘幸/興陽館)
繰り返しになりますが、ポイントは副交感神経を上げることです。この意識の変革が、人生を楽しく若々しいものにするでしょう。
※本稿は、『毎日の体調がよくなる本 − ちょっとしたことだけど効果的な方法50』(興陽館)の一部を再編集したものです。
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