片づけても家族のせいで元通り…決めるべきたった1つのルールとは。自律神経の名医がアドバイス。実家片づけは、重要書類の保管場所さえ確認できればOK
2025年5月17日(土)12時30分 婦人公論.jp
(イラスト:ナカミサコ)
一見、関係なさそうに思える「片づけ」と「健康」。この2つを結ぶカギは、自律神経にありました。(構成:浦上泰栄)
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<2よりつづく>
【Q】家族に「ちらかし魔」がいて、片づかない!
A 自分の領域を整え家族のモノに手を出すのはやめましょう
どんなに一生懸命片づけても家族のせいで元通り、という声を耳にすることがあります。
たとえば夫が脱いだ洋服を家のあちこちに置きっぱなしにする、趣味の道具や、読みかけの本がどんどん増えて場所をとっている。こうした夫のずぼら行動について怒る気持ちはよくわかりますが、夫の性格やクセを変えることはできません。
対策としては、家の中に夫専用のスペースをつくること。そして、「ここは散らかしてもかまわないが、スペースの外には絶対にモノを置かない」というルールを決めて、それを徹底させることが重要。
ほかの場所が片づいていれば、夫のスペースがどんなに散らかっていても意外と気にならないものです。
また、近年は独立して家を出た子どもが実家に荷物を置きっぱなしにして困る、リフォームしたいから片づけてほしい、というケースが増えています。
この場合、勝手に荷物を捨てるわけにはいかないので、期限を伝えて自分で片づけさせるか、残った荷物を1ヵ所にまとめるなどの工夫をしましょう。
【Q】「実家の片づけ」が気がかりです
A 重要書類さえ確認できたら、諦める覚悟も必要です
昨年12月、実家でひとり暮らしをしていた父親が93歳で他界しました。するとまず困ったのが、銀行口座や保険・年金などの重要書類がどこに保管されているのか、わからなかったことです。膨大な量の家具や道具類をどう処分するかも悩みの種に。
私の場合スタッフの力を借りて貴重品とそうでないモノに分け、残ったモノは専門の業者に処分してもらいました。
親子で力を合わせて生前整理を行うのが理想ですが、「死後は子どもに任せる」「モノを捨てたくない」と考える親世代も少なくありません。無理に片づけると親子間で衝突が起こるので、重要書類の保管場所を確認できたら残りはよしとする。
また、介護のために通う実家が汚くてストレスを感じる人もいるでしょう。その場合、実家の片づけは諦めて、自分の家を整えることに集中すること。自宅が片づいていないと心身が休まらず、体調を崩してしまうからです。
実家の片づけ問題をいい機会と考え、ご自身の生前整理についても家族と話し合っておきましょう。
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