【宇宙のすべてがわかるのはいつなんだ!?】日本の新進気鋭の天文学者9人による共著『天文学者が1を知ると、宇宙は10の謎を投げかけてくる』、5月27日発売。
2025年5月27日(火)10時47分 PR TIMES
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株式会社河出書房新社(本社:東京都新宿区 代表取締役:小野寺優)は、『天文学者が1を知ると、宇宙は10の謎を投げかけてくる』を、2025年5月27日に刊行いたします。
宇宙のすべてがわかるのはいつなんだ!? 思いがけない新発見が、天文学者の頭をさらに悩ませる……
天文学は最も歴史の長い学問のひとつですが、近年、宇宙を観測する技術が飛躍的に発達しているため、現代で最も大きく進展している学問のひとつでもあります。新しい天文観測によって、天文学者たちが長年探し求めていたものがついに観測できるようになったり、まったく予想していなかった新天体や新現象が発見されたりすることもあります。そして、そのような進展があるたびに、宇宙のさらに深遠な謎が見えてくるのです……。
……。
本書『天文学者が1を知ると、宇宙は10の謎を投げかけてくる』は、いま最も注目されている宇宙の最新トピックスと、その謎に満ちた世界に誘う一冊です。
人類は宇宙のことをどれだけ理解し、何がわかっていないのか?
本書では、天文学の最前線から見た宇宙の姿に迫ります。日本で初めて太陽系外惑星を発見した研究者や、ブラックホールの輪郭の撮影に世界で初めて成功した研究者など、新進気鋭の日本の天文学者9名が、ブラックホール、系外惑星、重力波、高速電波バーストなど天文ファンが気になるテーマを取り上げて、「最近やっとわかったこと」と「まだわかっていないこと」について、どこよりも詳しく解説します。
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また、最先端の話題を扱う以上、用語解説や章のテーマについてかんたんにまとめた扉ページをもうけるなど、可能な限り理解しやすい構成としましたので、天文・宇宙ファンはもちろん、最新科学に興味のある方に広く読んでいただける内容となりました。
■編著者・田中雅臣氏による「はじめに」を全文掲載!
夜空を見上げると無数の星々が輝いています。私たちにとって夜空は身近な存在です。では、その夜空に輝く星々の世界はどうなっているのでしょうか? 夜空のずっと奥に広がっている広大な宇宙では何が起きているのでしょうか? そのような素朴かつ深遠な疑問に答えようとするのが「天文学」という学問です。
天文学は最も歴史の長い学問のひとつといえます。どの時代にも天文学者たちは星々を詳しく観測し、そこで何が起きているかを研究することで、宇宙の真理を追究してきました。そして、何世代にもわたるそのような研究の積み重ねによって、私たち人類は宇宙の姿を少しずつ理解してきたのです。
宇宙を観測する技術は飛躍的に発達しており、天文学は現代で最も大きく進展している学問のひとつです。新しい天文観測によって、天文学者たちが長年探し求めていたものがついに観測できるようになったり、まったく予想していなかった新天体や新現象が発見されたりすることもあります。そして、そのような進展があるたびに、宇宙のさらに深遠な謎が見えてきます。天文学者が1を知ると、宇宙は10の謎を投げかけてくるのです。
宇宙の中で私たち人類は非常に小さな存在です。地球を明るく照らす太陽は、銀河系の中にある数千億個の星のひとつに過ぎません。そして、私たちの宇宙にはそんな銀河系が数千億個も存在しています。そんな小さな地球に住む私たち人類が、広大な宇宙の謎に挑戦し、その姿を少しずつでも理解できるのは素晴らしいことです。
私たち天文学者は、広大な宇宙の謎に迫る研究の最前線を読者のみなさんにも知ってもらいたいと思っています。そこで本書では、太陽系から銀河系の外の宇宙まで、さまざまな天文学のトピックに関して、最先端の研究に携わっている天文学者が、最新の研究でわかったことと、そして新しく見えてきた宇宙の謎について紹介します。
研究の最前線を取り扱うため、少々難しいと感じるところがあるかもしれませんが、すべてわからなくても気にせず読み進めてもらうことをお勧めします。なぜなら、宇宙はまだ謎だらけで、私たち研究者たちにもわからないことばかりだからです。また、巻末には用語集もありますのでご活用ください。本書を通して、読者のみなさんが天文学研究の最前線と、広大な宇宙の謎を楽しんでいただければ幸いです。
■目次
はじめに
謎その1 未知の天体は遠方からの使者──恒星間天体
天文学では「遠くから見る」ことしかできない/遠方から来た初めての使者──オウムアムア/幸運はすぐにやってきた──ボリソフ彗星/太陽系への来訪者は意外に多い?/次なる恒星間天体を迎え撃て
謎その2 「第2の地球」はあるのか?──系外惑星
系外惑星の発見/恒星のふらつきを捉える──2000年代前半/惑星の影を捉える──2000年代後半/赤外線で惑星を見る──2010年代前半/宇宙から惑星を探す──2010年代後半/恒星のふらつきを赤外線で捉える──2020年代前半1./恒星の位置のふらつきを捉える──2020年代前半2./超精密観測で「第2の地球」を探す
謎その3 もし太陽が大爆発を起こしたら?──超巨大恒星フレア
太陽フレアとその影響/恒星スーパーフレア/ケプラー衛星の発見で出てきた新たな謎/スーパーフレアに伴う巨大コロナ質量放出/せいめい望遠鏡による巨大フィラメント噴出の発見/現在の太陽でスーパーフレアは起こるか?
謎その4 宇宙で最も明るい爆発──超高輝度超新星
超新星とは何か/超高輝度超新星の発見/もう一種の超高輝度超新星/水素を持たない超高輝度超新星はどのようにして明るくなるのか/幻の超新星/高磁場高速自転中性子星「マグネター」/宇宙を探る道具としての超高輝度超新星
謎その5 宇宙から地球に届く謎の信号──高速電波バースト
宇宙とのコンタクト/電波天文学の始まりとパルサーの発見/電波パルスの音色/高速電波バーストの発見/高速電波バーストまでの距離/高速電波バーストの正体は?
謎その6 観測は不可能だと思われた時空の「さざ波」──重力波
重力波とは?/重力波を捉える「望遠鏡」/ついに捉えられた重力波/中性子星合体の「マルチメッセンジャー天文学」観測/重力波観測で迫る宇宙の謎
謎その7 宇宙を見る新たな眼──高エネルギーニュートリノ
ニュートリノを用いたマルチメッセンジャー天文学/宇宙で最も速い質量を持った粒子たち/宇宙ニュートリノ放射天体の候補/ニュートリノ源は相対論的ジェット天体?/宇宙高エネルギーニュートリノの発見体/多様な宇宙ニュートリノ源/残された謎に挑む
謎その8 人類が初めて捉えた姿──ブラックホール
史上初のブラックホール撮影/ブラックホールは重さのわりにとても小さい!/ブラックホールの影/撮影するならどんなブラックホール?/イベント・ホライズン・テレスコープ/超巨大ブラックホールの存在と一般相対性理論の検証/超巨大ブラックホールを取り巻く環境/ブラックホール撮影はまだ始まったばかり
謎その9 予想外の銀河とブラックホールの大量発見──初期宇宙
宇宙で最初に生まれた銀河はどんな姿だったのか?/昔の銀河を探せ!/ついに登場! ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡/明るすぎる宇宙の夜明け/なぜこんなにたくさん見つかるのか?/大量の超巨大ブラックホールを発見/どうして大量の超巨大ブラックホールが見つかったのか?/窒素が異常に多い銀河/初代銀河は見つかるか?
おわりに/用語解説
■編著者紹介
田中雅臣(たなか・まさおみ)
東北大学大学院理学研究科教授。専門は時間領域天文学、宇宙物理学。著書に『星が「死ぬ」とはどういうことか』(ベレ出版)、『マルチメッセンジャー天文学が捉えた新しい宇宙の姿』(講談社ブルーバックス)。
津村耕司(つむら・こうじ)
東京都市大学大学院総合理工学研究科准教授。専門は赤外線天文学。著書に『宇宙はなぜ「暗い」のか?』(ベレ出版)、『天文学者に素朴な疑問をぶつけたら宇宙科学の最先端までわかったはなし』(大和書房)。
■著者紹介
佐藤文衛(さとう・ぶんえい)
東京科学大学理学院地球惑星科学系教授。
前原裕之(まえはら・ひろゆき)
国立天文台ハワイ観測所岡山分室助教。
守屋尭(もりや・たかし)
国立天文台科学研究部助教。
樫山和己(かしやま・かずみ)
東北大学大学院理学研究科天文学専攻准教授。
木村成生(きむら・しげお)
東北大学学際科学フロンティア研究所准教授。
秋山和徳(あきやま・かずのり)
マサチューセッツ工科大学ヘイスタック観測所リサーチサイエンティスト。
播金優一(はりかね・ゆういち)
東京大学宇宙線研究所助教。
■書誌情報
書名:天文学者が1を知ると、宇宙は10の謎を投げかけてくる
副題:研究者たちが見ている宇宙の最前線
編著者:田中雅臣/津村耕司
著者:佐藤文衛/前原裕之/守屋尭/樫山和己/木村成生/秋山和徳/播金優一
仕様:四六判/並製/260ページ
初版発売日:2025年5月27日
定価:2178円(本体1980円)
ISBN:978-4-309-25483-8
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309254838/
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