「競争がないところでは進歩しない」橋上秀樹と宮本慎也が考える「長期契約で陥りがちな注意点」とは

2023年1月5日(木)16時41分 ココカラネクスト

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 プロ野球界は今オフ、FA市場が活発に動き、チームの主力選手たちの新たな所属先が決まった。西武・森友哉はオリックスに、日ハム・近藤健介はソフトバンク、ソフトバンク・千賀滉大はメジャー移籍とパ・リーグを中心に大型移籍が行われた。

 そんな移籍事情について、現役時代は東京ヤクルトスワローズで活躍し、現在は野球評論家として活動する宮本慎也氏をゲストに迎え、同じくヤクルトなどで活躍し、引退後は楽天、巨人、西武、ヤクルトさらには侍ジャパンでコーチを務めたBCリーグ新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ監督の橋上秀樹氏が、自身のYouTubeチャンネル「橋上秀樹アナライズTV」で語り合った。

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 FAを行使した近藤は7年、森友哉は4年と大型契約を結んだことが話題になっているが、DeNA・山崎は6年契約で残留、西武・源田は5年契約で残留を決意したように、選手たちにとって長期の複数年契約は当たり前になってきている。選手にとってFAは自分の価値を知る機会や、年俸を上げられるチャンスなどポジティブな要素が多い。ただ、そんななかでもチームにとっては、複数年契約は怪我や成績不振のリスクもある。

 複数年契約の難しさについて「行く前に比べると成績落ちるよね。やっぱり複数年になると甘えも入るのかな」と疑問を投げかけた橋上氏に対し、5年契約を実際に経験した宮本氏は、「5年やってもちゃんと成績は残しました。5年以上やって、ちゃんと成績残したの僕と古田(敦也)さんくらいじゃないかな。ダメだったら(周りに)言われるなと思いました」と笑顔で振り返った。これに橋上氏は、宮本氏の妥協せず自分に厳しくできる精神力があるからこそ出来た事だと語り、「複数年契約って選手にはありがたいけど、自分自身の意志が強くないと成績落ちるのかな」と、その難しさに目を向けた。

 この疑問に対し宮本氏は、選手側にとって条件は今のままで良いとしながらも、契約年数は長くてもよいが、給料は毎年変動制にすることを提案した。来シーズンの活躍が保証されていない厳しい世界にいる選手にとっても、その方が毎年気を引き締めて臨める。さらに球団側にとっても怪我などのリスクにも対応できる。

 それでも橋上氏の語った「競争がないところでは進歩しない」という言葉がすべてをあらわすように、自分を律していける選手のみ移籍先でも活躍し続けられるのだろう。橋上氏からすると自分に厳しい選手の代表が宮本氏だったようで、「修行僧」みたいだと話す場面も見られた。宮本氏自身はこれを否定しながらも、厳しい環境で野球をしてきたことが大きな要因だと明かし、PL学園高やプリンスホテルといった強豪チームに所属していたことで、勝たなければならないという厳しさが自分を育てたと振り返った。

 さらに動画内では他にも、昨年の日本シリーズについても語っている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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