キャデラックF1がパワーユニット開発のためアメリカに新ファクトリーを建設へ。1億5000万ドルを投入する計画
2025年2月12日(水)17時35分 AUTOSPORT web

F1に参入し、自身のレーシングチームを運営することを決めたキャデラックは、プロジェクトの一環として、エンジンマニュファクチャラーとしての活動を行う計画も立てている。これに関し、今週、自社製パワーユニット(PU)の設計・開発を目的とした専用ファクトリーの建設計画が明らかになった。
昨年11月、F1はゼネラルモーターズ(GM)/キャデラックの2026年参戦において基本合意が成立したことを発表した。この際に、キャデラックは将来は自社製パワーユニットで、フルワークスチームとして戦うことを目指していると表明、それまではフェラーリからパワーユニットの供給を受けることが決まっている。
今年1月、GMとパートナーのTWGモータースポーツは、キャデラックF1チーム用のパワートレインを製造する新会社GMパフォーマンス・パワーユニットLLC(GM PPU)の設立を発表した。この際にGMは、F1プロトタイプエンジン技術の開発とテストにすでに取りかかっており、2026年までにGMのシャーロット・テクニカルセンターの近くに、パフォーマンス・パワーユニットLLCの専用施設を開設する計画も進めていると述べていた。
今週、キャデラックがノースカロライナ州シャーロット郊外のコンコードにパワーユニット開発のための新施設を建設する計画であることが、地方政府の文書により明らかになった。この施設の建設許可について、現在コンコードの地方議会が協議を行っている。キャデラックはこのプロジェクトに約1億5000万ドル(約230億円)の予算を用意する見込みだ。
新しいファクトリーは、約190,000平方メートルの規模となり、GMのパートナーである、NASCARチームのヘンドリック・モータースポーツの施設の隣に建設される。
地方議会の計画表によると、キャデラックのこのプロジェクトへの投資は、建物の建設費と、そこに設置される設備の費用に均等に分配される。キャデラックは、2028年シーズン開幕までに自社製F1パワーユニットを用意することを目標としている。
地方議会の文書においては、キャデラックは地元に最大350の雇用を創出する見込みであることも示されている。これは、地方当局の承認を必要とするプロジェクトとしては、非常に重要な要素だ。ただ、この数は、現在メルセデス、フェラーリ、アウディ、レッドブルがそれぞれのパワーユニット・ファクトリーで雇用している人数と比較すると少なく、GMはF1パワーユニットを設計、製造、開発するために必要な資源と人的労力を過小評価しているとみなされるかもしれない。
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