【WBC】山田哲人6発が侍最多!打撃不振でも栗山監督が「どうしても来てくれ」と頼りにする理由

2023年2月12日(日)11時0分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 国際試合で勝負強い選手。2023年WBCに臨む侍ジャパンのメンバーでは、ヤクルト・山田哲人(30)が筆頭格だろう。

 日本代表が出場した主要国際3大会で放った通算6本塁打は、中田翔(33=巨人)と並んで最多。前回17年WBCで2発。プレミア12では15年2発、19年1発。21年東京五輪では1発に加えて打率.350、7打点の活躍でMVPに輝き、金メダル獲得の原動力になった。

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【主要国際3大会で本塁打を打った選手】
(2006年以降のWBC、五輪、プレミア12。※は23年WBC代表)

◆6発
中田翔、山田哲人※
◆4発
松田宣浩鈴木誠也
◆3発
多村仁志、西岡剛、阿部慎之助、坂本勇人、筒香嘉智
◆2発
福留孝介、稲葉篤紀、村田修一、内川聖一
◆1発
川崎宗則、里崎智也、イチロー、青木宣親、新井貴浩、荒木雅博、G・G・佐藤、城島健司、糸井嘉男、鳥谷敬、秋山翔吾、菊池涼介、小林誠司、村上宗隆※

 山田といえば「ミスター・トリプルスリー」。同一シーズンで打率3割、30本塁打、30盗塁を複数回(15年、16年、18年)記録したプロ野球史上、唯一の選手だ。26歳までに3度の偉業達成も、19年以降は打率.280に届かないシーズンが続いている。

 昨季22年もヤクルトは連覇を果たしたが、山田は23本塁打、10盗塁、自己ワーストの打率・243と不振に苦しんだ。日本シリーズでも3戦目に3ランを放った以外は音なしで、7試合で打率・083。得意の短期決戦でも、快音は戻らなかった。

 WBC代表選出へ暗雲か、と思われた。侍ジャパン栗山英樹監督(61)のメンバー選考は、直近で好成績を残している選手がほとんど。実績ある菊池涼介(32=広島)、浅村栄斗(32=楽天)らもメンバーから外した。それでも、山田への信頼だけは揺るがなかった。昨年11月に若手主体で臨んだ強化試合に、日本シリーズまで戦った山田をあえて呼んだのは理由があった。

「打撃で苦しんでいたところもあったので、彼の魂にガソリンを注ぎたかった。苦しくても試合に出てもらうほうがいいと思った。ここ何年かずっと、全ての試合に出ていて、本当に疲れているだろうなと。それでも、どうしても来てくれというのがすべて」という栗山監督のメッセージだった。

 史上最強の呼び声高い侍ジャパンだが、初めて日の丸を背負う選手も多い。そんななか、日本代表の中心であり続けた山田の経験は何ものにも代えがたい。東京五輪では主に「1番DH」でリードオフマンを務めたが、WBCでは大谷翔平(エンゼルス)のDH起用が有力。ヤクルトの春季キャンプでは、守備練習にいつも以上に時間を費やす山田の姿がある。

 昨年の打撃不振については「調子が悪いときの引き出しは自分の中であった。直っても、1日2日たてば元に戻る。変なクセがついて、全然良くならなかった」と語る。原因をさまざまな角度から分析し、打撃でも調整に取り組んでいる。

 国際試合で高打率をマークし、試合を決める1発を何度も放ってきた山田。世界一奪回へ、トリプルスリー男の復調がカギになりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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