いったいなぜ騒動に? ド軍主砲フリーマンの発言に韓国メディアの反発止まず「礼儀が全くない」「考えが浅いとしか」
2025年3月15日(土)5時30分 ココカラネクスト

東京ドームで調整を続けたフリーマン。(C)Getty Images
「ソウルが気に食わないのか」
何気ない発言が思わぬ形で火種となり、炎上騒動となった。
くしくも騒動のキッカケとなったのは、ドジャースの主砲フレディ・フリーマンのコメントだった。来る3月18日に東京ドームで行われるカブスとの開幕シリーズを前に、米紙『Orange County Register』のインタビューに応じた35歳は、「韓国のときより10倍すごいことになるだろうね」と予測。「韓国に到着したときもかなりクレイジーだったけど、東京に着いたときどうなるか、想像もつかないよ」と強調した。
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当然の意見ではあった。球界だけでなくお茶の間をも賑わせる大谷翔平を巡っては一大フィーバーが巻き起こり、日米両球界で「時の人」と化していた。そんな二刀流スターを取り巻く異様な状況についてフリーマンは以前から「彼の様子を毎日間近で見られたのは、本当に特別な経験だった。本当にクレイジーだ」と目を丸くしていた。
フリーマンは、自身が「大谷狂騒曲」を目の当たりにしてきた経験から、凱旋フィーバーの凄まじさを予測したに過ぎなかった。しかし、昨季に韓国で開催された開幕シリーズを引き合いに出したために、一部の心証を悪くしている。
とりわけ猛反発を展開しているのは韓国メディアだ。ニュースサイト『Newsen』は「韓国で受けた特大接待はイマイチだった? フリーマンは無礼」と銘打った記事を掲載。先述のコメントを引用した上で「あえてソウルシリーズを比較対象にしたのは、1年前にドジャース選手団を『特急おもてなし』をした韓国に対して礼儀が全くないと言える」と断じた。
「ソウルが気に食わないのか。もちろん同じチームに3人もの日本人選手がいることを意識し、日本をプッシュするつもりだったのだろうが、公に韓国を『10倍は劣る場所』と言及したのは考えが浅いとしか言いようがない」
また、韓国のラジオ局『Radio Korea』も「フリーマンの発言は多くの韓国ファンたちはどういう意味なのかを理解できる範囲ではあった」と前置きしつつ、「あえて『10倍』と明確な表現まで使う必要があったのか。それが残念さを示している」と糾弾した。
フリーマンの発言に理解を示す意見も
一方で韓国メディア内にもフリーマンの発言に理解を示す意見はある。
ニュースサイト『Star News Korea』は「ソウルシリーズが開かれた当時の状況と、間もなく開催される東京シリーズの状況は明らかに違う」と断言。今回来日した両軍のロースターに韓国人選手が含まれていないことを引き合いに出し、「彼(フリーマン)の発言は何も問題はない」と論じた。
「ドジャースにも、カブスにも、韓国人選手はいない。対して日本人選手は、もはや語る言葉を必要としないスーパースターの大谷翔平をはじめ、山本由伸、鈴木誠也ら5選手が主軸として出る。
フリーマンの発言を一部だけ切り取れば、韓国を誹謗中傷したという疑いを受ける可能性はある。しかし、インタビュー全体の文脈を見ると、全く問題がないように見える。彼は『韓国でも飛行機から降りて(空港を)通過する時も非常に熱狂的だった』と言っている」
球界屈指の人格者としても知られるフリーマンだけに、一連の発言に他意はない。無論、韓国を軽んじる意図も持っていないだろう。それでも韓国メディアを過敏に反応させてしまうのは、東京で実現した開幕シリーズへの注目度の裏返しか。
大谷と“銀河系軍団”ドジャース。その注目度は恐ろしさすらある。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]