米球界の新トレンドとなる“魚雷バット”とは何か 使用者多数のヤンキース、衝撃の3戦15発で高まる関心「理にかなっている」

2025年3月31日(月)11時40分 ココカラネクスト

ヤンキースナインが使用している“改造バット”は、なるほど芯付近がやや太い。(C)Getty Images

 ヤンキースの連日の一発攻勢によって、MLBで導入が認められた“改造バット”の性能が注目を集めている。

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 現地時間3月30日、本拠地でブリュワーズを迎え撃ったヤンキースは、12-3と圧勝。球団最多タイとなる1試合9本塁打を記録して20-9と大勝した前日に続き、計4発の一発攻勢。開幕3試合でチーム15本塁打は球団新記録となった。

 そうした中で熱視線を向けられているのが、この試合で2本塁打を放ったジャズ・チゾムJr.やアンソニー・ボルピ、ポール・ゴールドシュミットら一部の選手が使用している新型バットだ。それは通称「トルピードバット(魚雷バット)」と呼ばれるもので、ヤンキースの分析官であるアーロン・リーンハート氏が選手たちの打撃を研究して開発したアイテムである。

 通常のバットと大きく異なるのは、その形状。トルピードバットは芯の付近よりも下方部分を太く加工され、文字通り魚雷のような形をしている。分析を行ったリーンハート氏は、各打者のバットのミートポイントを研究し、導入を推進した。

 ややいびつな形状なのだが、もちろん「最も太い部分の直径が2.61インチ以下、長さが42インチ以下でなければならない」というMLBの規則の範囲内。実際、MLBの公式サイトでも「それらは合法だ」と明記されている。

 そして当然ながら選手たちの評価は上々だ。リーンハート氏から直接使用を進言されたヤンキースのアンソニー・ボルピは「とてもいい。ボールを打つバレル部分が大きくなればなるほど、それは理にかなっていると思う」と明言。さらに今季からチームの一員となったコディ・ベリンジャーも「とてもユニークだね。自分はこのバットでより良くなって、さらに進歩したと思う」と強調している。

 ルール上に問題がなく、ヤンキースナインは本塁打を量産。いうまでもなく効果は抜群で、注目度も高めていることから、今後、魚雷バットは球界全体に波及していく可能性は大いにあると言えよう。

 ちなみに、ヤンキースの主砲で、今季もここまで打率.545、4本塁打、OPS2.461と打ちまくっているアーロン・ジャッジは魚雷バットを使用していない。その理由について問われた本人は「(使わない理由は)これまでの自分の実績が物語っている、上手くっているのに、何かを変える必要はないでしょ」とキッパリ。流石である。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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