中谷潤人 来春の尚弥との「ドーム決戦」後はSフェザー級で6階級制覇も意欲「もちろん視野に入れている」
2025年4月14日(月)16時10分 スポーツニッポン
プロボクシングWBC世界バンタム級王者の中谷潤人(27=M・T)が14日、都内でWOWOWの番組収録に臨んだ。スペシャルゲストとして『エキサイトマッチSP「中谷潤人vsクエジャル」「那須川天心vsモロニー」』(4月28日午後9時WOWOWライブ&オンデマンド)を解説。2月24日に東京・有明アリーナで行われた、挑戦者の同級6位ダビド・クエジャル(23=メキシコ)戦をセルフ解説。「上体が立っている選手。フック系が当たると思って戦った」と3回3分4秒でKO勝ちし、3度目の防衛に成功した一戦を振り返り「反省点はもちろんある。自分の弱みなので、あまり言いたくはない」と苦笑しながら「ガードの位置や、自分のバランスをより繊細にやっていかないといけない」と表情を引き締めた。
バンタム級は世界主要4団体は中谷を筆頭に日本人王者が占める。「やっぱりチャンピオン同士の戦いはやりたい」と次戦にも浮上するIBF王者の西田凌佑(28=六島)との統一戦へ改めて意欲。「同じサウスポーで作戦の実行能力の高い選手」と分析し「バランスの崩し合いになる。向き合ってみないと分からないが、そこを想定しながら練習はしていくかな」と対戦が近いことも示唆した。
先日の年間表彰式で対戦オファーを受けた世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(32=大橋)との来春の東京ドーム決戦にも言及。現段階での勝算については「まだ階級も違う。体作りもしなければいけないので勝算は見えていない」と率直な思いを口にしながら「これから体重を上げて体をつくっていけば、プラスの部分が大きい」とスピードやパワー増につながることに自信。「まあこれからですね」とにやりと笑った。
あくまで来春の尚弥戦が最終到達地ではない。目標とするパウンド・フォー・パウンド(PFP=全階級を通じての最強ランク)1位を目指す“ビッグバン”はスーパーフェザー級までを見据えていることを明言。達成すればマニー・パッキャオ(フィリピン)やオスカー・デラホーヤ(米国)と並ぶ歴代最多タイとなる世界6階級制覇となり「成長で体がどれだけ大きくなるか。無理をしてまでやることはないと思うが、成長しながらいいパフォーマンスができるところで戦っていきたい」と井上尚弥との頂上決戦後のさらにその先を見据えた。