横浜FM監督解任発表から一夜明け、主将・喜田の覚悟「格好悪くてもいい。食らいついて、しがみついて、状況を変えていきたい」
2025年4月19日(土)14時56分 スポーツ報知
練習を行う横浜FMの喜田(カメラ・後藤 亮太)
横浜FMが19日、J1第11節の浦和戦(20日・埼玉スタジアム)に向けて横須賀市内で全体練習を行った。
ここまでリーグ戦わずか1勝で降格圏の18位と低迷していたこともあり、前日18日にクラブはスティーブ・ホーランド監督の解任と、同日からヘッドコーチのパトリック・キスノーボ氏が暫定的に指揮することを発表した。一夜明けたこの日公開された冒頭の練習ではアップ、パス練習などが行われ、その後は非公開で調整した。
練習後に取材に応じた主将のMF喜田は「こういう状況なので、間違いなくクラブとして苦境に立たされている。これだけの状況になって、どういう姿勢を見せるのかと。まずは間違いなく、一つにならないといけないということは、PK(キスノーボ・ヘッドコーチ)からも共有がありましたし、僕らもその気持ちでいた」と思いを明かした。
そして、続けた言葉には、下部組織からクラブに在籍し、横浜FM一筋でプレーしてきたチームの主将としての、並々ならぬ覚悟を感じさせた。
「選手やスタッフだけではなく、クラブに関わる全ての人が、苦しんでいる。それを選手たちも分かっていますし、共有もしました。自分たちの目に見えない所でも、このクラブにはたくさんの人たちが関わっていることも、しっかりと共有をして、目に見えづらいかもしれないけど、その人たちも悔しい、苦しい思いをしている。直接的に結果やクラブの状況を変えられるのは俺たち、選手。この前で言うと、ああやってファン・サポーターの方々が、葛藤がある中で歯を食いしばって、あの姿勢を示してくれたので。その思いは十分に届いていますし、彼らはこのチームの一員であることを示してくれたので。ただのファン・サポーターという振る舞いではなかったと思う。一緒に乗り越えようとしてくれているのは僕らも痛いほど感じている」
横浜FMは昨年も7月中旬にキューウェル監督を解任しており、2季連続でJ1でシーズンで最初の監督交代となる。大きな決断が、必ずしも劇的な変化をもたらすとは限らない。ただ、この苦境を絶対に乗り越えるという思いは誰もが強く抱いている。
「こういう状況になったからといって、魔法みたいに100%チームが良くなるとは限らないですけど、もう格好悪くてもいいので、食らいついて、しがみついて、状況を変えていきたいと思っていますし、それをやらないといけないと思うので。その思いの共有は、チームでもしました。周りが『マリノス大丈夫か? どうした?』って好き勝手言うのであれば、俺はこのメンバーで必ず見返したいと思っているし、この苦しい、悔しい思いをしている今のクラブに関わる人たち全員で、マリノス・ファミリーで必ず見返したいと思っているので。それは勝っていくこともそうですし、自分たちで示していくことでしか変えていけないと思うので。クラブに関わる全員が覚悟を持ってやっていければ」
どん底から必ずはい上がり、再び強さを証明する。そのために主将が先頭に立って、チームをけん引する。