「4か月間同じ戦術で結果が出ない」J2降格経験ない横浜FM、クラブ史上初最下位でエースが不穏発言
2025年4月21日(月)6時0分 スポーツ報知
浦和に敗れ、肩を落とす横浜FMイレブン(カメラ・山崎 賢人)
◆明治安田J1リーグ▽第11節 浦和3—1横浜FM(20日・埼玉スタジアム)
横浜FMが浦和に1—3で敗れ、1ステージ制ではクラブ史上初の最下位に転落した。26日(日本時間27日)にサウジアラビアで開催されるACLE準々決勝アルナスル(サウジアラビア)戦前の試合を落とし、7戦未勝利で開幕12戦でわずか1勝。鹿島とともにJ2降格経験のない名門の苦境を後藤亮太記者が「見た」。
目を覆いたくなるような現実を突きつけられた。横浜Mが1ステージ制では初めて最下位に転落した。試合後もサポーターは声の限り声援を送ってくれたが、選手たちはうつむき、足取りは重かった。
2日前にホーランド氏(54)が解任され、暫定で指揮を執ったキスノーボ・ヘッドコーチ(44)の初戦。試合開始10秒でMF宮市が頭部を負傷し、途中交代のアクシデント。前線からのハイプレスや敵陣に押し込む場面も多く作ったが、負の連鎖が攻守で起きた。0—1の後半1分。右からのスローイングを中央で受けたDF諏訪間が、ガラ空きのゴール方向へまさかのパスミス。このボールを押し込まれて痛恨の2失点目。「ああいうミスをしたことがなかったので自分にガッカリ」と諏訪間。MF山根のJ1初得点で1点差に迫るも、後半39分にFW植中がフリーで決定機を外し、直後に3失点目。再出発の一戦を落とし、泥沼の3連敗を喫した。
試合後にはFWアンデルソンロペスが「4か月間、同じ戦術をやって結果が出ない。このままサウジに行ったら恥をかくし、(J2)降格になってしまう」と采配批判とも取れる発言を繰り返すなど、不穏な空気も漂う。鹿島とともにJ2降格経験のない名門が、かつてない苦境に陥っている。
◆横浜F・マリノス 1972年に日産自動車サッカー部として創立。日本リーグを2度制覇。92年に日産フットボールクラブを設立。チーム名を「日産FC横浜マリノス」とし、93年からJリーグに参戦。95年にリーグ初優勝。99年、横浜フリューゲルスを吸収合併し、チーム名を「横浜F・マリノス」に改称。03年に両ステージ完全優勝、04年に連覇達成。19、22年にもリーグ優勝。ホームタウンは横浜市、横須賀市、大和市で、チームカラーは赤・青・白。マリノスはスペイン語で「船乗り」の意。