【阪神】桐敷拓馬がレジェンドにささぐプロ初セーブ「小山さんの背負った背番号が47なので」今季最長の4連勝
2025年4月25日(金)5時0分 スポーツ報知
阪神・桐敷拓馬
◆JERAセ・リーグ DeNA2−4阪神(24日・横浜スタジアム)
慣れないラストイニングの窮地で偉大な先輩が背中を押してくれた。2本のヒットで招いた2点リードの9回2死一、三塁。阪神・桐敷拓馬投手(25)は懸命に腕を振った。2—2から150キロの直球で蝦名を二飛。114登板目でプロ初セーブに「初セーブはできたけど、こういうニュースを聞いた時に勝てて良かった」と横浜の夜空に思いをはせた。
チームは試合前に小山さんの訃報に触れた。桐敷自身、直接会ったことはないが、その歩みは十分に理解している。「小山さんの背負った背番号が(自分と同じ)47なので。本当に勝てて良かった」。勝利投手も小山さんが1年だけ身にまとった14番を着ける岩貞。320勝右腕の意志を継ぐ左腕コンビが、今季初の4連勝に導いた。
藤川監督も思いは同じだった。2006年7月11日の広島戦(甲子園)で小山さんの持つ47イニング連続無失点の球団記録を44年ぶりに塗り替え、試合後に直接、ねぎらいの言葉をかけてもらった。「偉大な方がまた…。すごくショックでした。連続イニング無失点とか、背中を追わせていただいた。しっかり思いを持って戦っていきたい」。2月には85年に監督としてチームを日本一に導いた吉田義男さんが亡くなり、立て続けにレジェンドを失った。2年ぶりのリーグV、日本一が何よりの弔いとなる。
23年5月以来の敵地8連勝で、貯金を今季最多の4に伸ばした。首位・広島とも0・5ゲーム差。25日からは今季2勝7敗1分けのホームで、伝統の一戦に臨む。この3連戦、ブルペン陣は無失点で「次も頑張りたい」と桐敷。精密機械に負けない勝負度胸で連勝街道を突き進む。(直川 響)