【阪神】魚雷バットで「日本初安打」も大山悠輔は多くを語らず笑顔「いろいろです。はい。いろいろです」
2025年4月26日(土)5時0分 スポーツ報知
1回2死一、三塁、魚雷バットで大山悠輔が右前適時打(投手・赤星優志、捕手・甲斐拓也)(カメラ・相川 和寛)
◆JERAセ・リーグ 阪神4—1巨人(25日・甲子園)
突破口を開く一打は、阪神・大山悠輔内野手(30)の新バットから生まれた。0—0の初回2死一、三塁。芯の部分が最も太く先端に向けて細くなる特殊形状「トルピード(魚雷)バット」を試合で初めて持った。赤星の149キロ直球を右前へ先制打。今季最長の5連勝、同最多の貯金5を引き寄せた。「重要な先制のチャンスだったので思い切って打つだけでした」とかみしめるように振り返った。
今季から米大リーグで一部の選手が使い始め、今月11日にNPBも承認。西武・源田や中村剛らが使用するなど、普及し始めている。魚雷バットによる「日本初安打」で勝利の立役者になったチームリーダーは「いろいろです。はい。いろいろです」と笑いながらも、新相棒について多くを語らず。何より「あそこで1点を取る、取らないでチームとしても村上のピッチングも変わってくる。取れて良かった」と勝利した事実を素直に喜んだ。
巨人戦の開幕4戦4勝は1957年以来、球団68年ぶり。広島がDeNAに敗れたため4月8日以来の首位に浮上した。「常日頃から丁寧に大切に野球をしなければならない、ということをまた再確認しながら。チーム全体の教訓に日々している」と藤川監督。大山の魚雷バットは従来のバットと重さや長さはほとんど変わらず、一方で手元に重心が寄ることから操作性や振り抜きやすさが向上。勝負所を見逃さず、まさに丁寧に奏でた快音だった。(中野 雄太)