「チーム状況の差がはっきり出た一戦」金村義明氏が指摘 巨人は阪神に開幕5連敗「甲斐を5番に置かざるを得ない打線」にも苦しさ
2025年4月27日(日)5時5分 スポーツ報知
8回、悪送球する泉口友汰(カメラ・義村 治子)
◆JERA セ・リーグ 阪神6—2巨人(26日・甲子園)
一見、終盤まで競り合ったように見えるが、現在のチーム状況の差がはっきりと出た一戦だ。巨人の直接の敗因は同点の終盤に出た泉口の失策。三遊間のゴロ処理で打球をスルーしたサードの門脇も淡泊だが、泉口は体勢が整わないなら、決して一塁に投げてはいけない場面だ。1点が勝敗を分ける8回に及んでのあの送球は、ちょっと考えられない状況判断。厳しい言い方になるが、2軍の野球だ。
阪神はセ・リーグで唯一と言っていいぐらい主力にけが人が出ておらず、1番・近本から6番・前川まで打線が絶好調。一方の巨人は丸、ヘルナンデス、坂本と主力を欠き、現在は戦力そのものに差があるのは間違いない。期待の若手が思うように伸びていない点も、阿部監督としては頭が痛いところだろう。好調とはいえ、甲斐を5番に置かざるを得ない打線に、その苦しさがよく表れている。
大勢、マルティネスが控える8、9回は盤石。2人につなぐまでに、1点をリードすればいい。新人ながらいまだ防御率0.00の伊原と対戦する27日も苦戦が予想されるが、幸い、吉川と岡本は当たっている。初回の先制で見られたように足を使える選手もいるのだから、いかに好調2人の前に得点機をつくり、その得点を守り抜くか。接戦を拾う以外、なかなか今の阪神相手に勝機は見いだせない。
(スポーツ報知評論家・金村義明)