巨人・阿部監督「野球は不思議ですよね。16本打たれても3点で抑えられるって」 広島は16残塁拙攻
2025年5月1日(木)23時55分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 巨人4—3広島(2025年5月1日 東京D)
巨人は広島相手に3点差を追いつき、延長12回に2死走者なしからキャベッジ、吉川の連打で執念のサヨナラ勝ち。今季初の4連勝で今季初の貯金5とした。
広島戦は前回対戦(4月11〜13日、マツダ)で同一カード3連敗を喫していたが、本拠できっちりお返しした。
中13日で今季3度目の先発登板となった田中将は初回に5連打で3点先制を許して3回8安打3失点で降板したが、石川、堀田、船迫、高梨、田中瑛、大勢、ケラーと7人のリリーフ陣が無失点継投。延長11回、12回と今季初の回またぎとなったケラーが今季初勝利をマークした。
巨人はベンチ入りした野手全員を使い切り、8投手を含めて24人出場の総力戦。試合時間は今季両リーグ最長の4時間39分で、試合終了時刻は午後10時40分だった。
試合後、阿部慎之助監督(46)は2死走者なしからの劇的なサヨナラ劇に「ね、凄かったね」と一言。
2連投中だった守護神・マルティネスは最後まで温存したが、「セーブ機会があれば行ってくれるって言ってくれてたので、昨日6球くらいしか投げてないから。でも延長では他の投手でしのぐと決めてたんで、そんななかでみんながね、ゼロでつないでくれたので」と説明し、「野球は不思議ですよね。16本打たれても3点で抑えられるって」と話した。
巨人は初回に3点失ったものの、16安打を放った広島はその3得点だけ。巨人は初回2死満塁、2回2死一、三塁、3回2死満塁、4回2死満塁、9回無死満塁、10回1死一、二塁、12回1死二塁と何度も得点圏に走者を置きながら広島の16残塁拙攻にも助けられて無失点でしのぎ切った。
9回の無死満塁というピンチでは田中瑛がファビアンを遊ゴロ併殺打に打ち取り、なおも2死二、三塁という場面で阿部監督自らマウンドへ行って激励した。
「悔いのないボールでいこう、と。それだけ言いに行きました」とし、「もう瑛斗はシュートが武器なんで、見え見えでもいこうとは言ってたので。その意思確認をしに行って。悔いのないボール、本人はシュートしかないと思うんだけど」と阿部監督。指揮官の言葉通り、シュートで菊池を三ゴロに仕留めて無失点に切り抜けた。
前回、マツダで3連敗を喫した広島に総力戦の末のサヨナラ劇できっちりお返し。「凄く価値のあること。今度はマツダで対戦。向こうもまたアウェーで勝つって言うのは重要なことだと思うのでそれに向けて頑張りたい」と力を込めた。