衝撃の防御率ゼロ台が物語る“打てない”山本由伸 日本人エースの「価値」に米記者も脱帽「なぜ471億円を支払ったのかを…」
2025年5月3日(土)17時0分 ココカラネクスト

ブレーブス戦でも圧巻の投球を見せつけた山本。その内容は大きな反響を生んでいる。(C)Getty Images
ドジャースの山本由伸がまばゆいばかりの輝きを放っている。
現地時間5月2日に敵地で行われたブレーブス戦に山本は先発登板。昨季にナ・リーグ2位となる213本塁打を放った強力打線を相手に、6回(91球)を投げ、被安打はわずか1。6回2死までノーヒットに抑える無失点投球を披露し、今季4勝目を手にした。
【動画】敵打者は呆然…山本由伸が圧巻のコマンド力を発揮した奪三振
メジャー2年目で、日本球界を牛耳った“エース”は真価を発揮している。
ドジャースが2-1で制したこの日は、6回2死の局面でオースティン・ライリーに右中間を破る二塁打を許すまで、ヒットを許さずにブレーブスを圧倒。最高スピン数「2923回転」を記録したカーブと、最高1532回転だけだったスプリットのギャップを活用した投球術で両チームの投手陣で最多となる17の空振りを記録し、投手戦で異彩を放った。
メジャー全体トップの防御率0.90もさることながら、圧巻なのは奪三振率(11.03)の高さと被打率(.171)の低さ。マウンド状況やメジャー球に慣れた影響で元来の持ち味であったコマンドの安定感が増し、平均球速95.5マイル(約153.6キロ)を記録している4シームと多彩な変化球をコーナーにきちっと投げ分けられている。必然的に投球術に幅ができ、奪三振の割合も上がっている。
まだシーズン序盤ではあるが、声価は天井知らずで高まっている。そんな日本のエースが見せつけるポテンシャルにベテラン記者も驚きを隠せない。全国紙『USA Today』のボブ・ナイチンゲール記者は自身のXで「今夜のブレーブス戦でヤマモトは6回で1安打を許しただけ。そしてこれが現在の成績だ。40投球回、24安打、49奪三振、防御率0.90」と列挙。その上で、「ドジャースが3億2500万ドル(約470億8900万円)をなぜ支払ったのか。ヨシノブ・ヤマモトはその理由を示している」と強調した。
2023年オフにオリックスからポスティングシステムを利用して「すごく高く評価していただいた」とドジャース入りを決めた山本。当時にヤンキースのゲリット・コールが保持していた投手史上最高額記録を抜く12年総額3億2500万ドルの超大型契約は一部で疑問の声も小さくなかった。
ただ、ナイチンゲール記者が目を見張ったように、米球界にアジャストした今季の山本は、“銀河系軍団”が評価した特大の価値を十分に証明していると言えよう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]