ド軍指揮官 佐々木朗希の5回続投悩むも親心で決断「彼にチャンス与えたかった。今回ばかりは特別」
2025年5月4日(日)15時12分 スポーツニッポン
◇ナ・リーグ ドジャース10ー3ブレーブス(2025年5月3日 アトランタ)
ドジャースの佐々木朗希投手(23)がメジャー初勝利を記録した。3日(日本時間4日)の敵地ブレーブス戦で先発し、5回6安打3四死球4奪三振3失点。自己最多98球で降板も試合は10—3で快勝し、メジャー7戦目でようやく白星をマークした。
佐々木は試合後、「まずはホッとしているというか、よかったなと、うれしいという感じ」と喜びを語った。雷雨のため、試合は3時間6分遅れの米東部時間午後10時21分(同4日午前11時21分)に開始。開始を待っている間は「食事を摂ったり、ある程度のことは先に終わらせておいて、急に始まると聞いていたので、先にルーティンを済ませて、あとはブラブラしたり、ゆっくりしてました」と明かした。
デーブ・ロバーツ監督は「朗希のような若い投手については、プレッシャーのかかる場面でどのように対処するかを見ることが大切。彼の感情のコントロール、制球力、そして打者に対して1巡から2巡目以降どう対応していくかという点を観察しています。さらに、重要な場面でしっかりと必要な球を投げられるか。
この点に関しては、ここ4回の登板で彼はかなり良くなってきている」と内容を評価した。
また、5回での続投は少し悩んだかと問われると「ええ、少し考えました。ただ、今は10連戦の真っただ中で、今日は彼にメジャー初勝利を挙げさせてあげたかったんです。4点差があったこともあって、彼にそのチャンスを与えたかった。普段は“勝ち”にこだわって投手起用の判断をするわけではありませんが、今回ばかりは特別でした。前回登板では、死球を与えたあとに5回で交代させましたし、今日は彼にとって前進の機会を与えたかった。本人もきっと喜んでくれていると思う」と継投を迷いつつも佐々木に初勝利を挙げさせたい親心をのぞかせた。
佐々木が第1球を投じたのは、同10時33分だった。味方が1点を先制した2回、1死一塁から適時三塁打を浴びて1—1の同点に追いつかれ、7—1で迎えた4回にもソロ本塁打と連打で2点を失った。5回のド軍攻撃中に日付が変わり、その裏は初めて3者凡退に抑えて交代した。
打線は2回1死一、三塁から内野ゴロの間に先制。3回には大谷翔平が8号ソロを放って2—1と勝ち越し、T・ヘルナンデスの適時打でさらに1点を加えた。4回は2死後、大谷からの5連打で4点。8回にはフリーマンの6号3ランでとどめ。6回からは救援陣が踏ん張り、チーム一丸で佐々木に白星をプレゼントした。