井上尚弥からダウンを奪ったカルデナス 「実力を示すことはできた」

2025年5月5日(月)13時34分 スポーツ報知

◆プロボクシング ▽WBA、WBC、IBF、WBO世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)タイトルマッチ12回戦 〇井上尚弥(8回45秒TKO)ラモン・カルデナス●(4日=日本時間5日、米国ネバダ州ラスベガス T—モバイル・アリーナ)

 【ラスベガス(米ネバダ州)4日(日本時間5日)=勝田成紀】世界4団体スーパーバンタム級統一王者・井上尚弥(32)=大橋=が、挑戦者のWBA世界同級1位ラモン・カルデナス(29)=米国=に8回45秒TKO勝ち。統一王座防衛に成功した。

 カルデナスは世界初挑戦でベルト奪取はならなかったが、2回に井上からダウンを奪取するなど地力があるところをアピールできた。序盤からガードを固めて、井上の打ち終わりにカウンターの左フックを狙った。右ストレートも強烈で、2回には井上が鼻血を出す場面も。さらに、左ジャブを打って井上の体を前に出させると体を沈めながら左フックを打ち込んだ。井上に昨年5月のルイス・ネリ(メキシコ)戦以来となる2度目のダウンを味合わせた。

 その後、立て直した井上の反撃を受け、7回にダウンを奪われると、8回の連打で防戦一方に。レフェリーがたまらず試合を止めた。それでも、井上が「事前に映像で見たよりも2、3倍強かった。人生かけてきたとリング上で感じた。勇敢に打ち合って白熱した試合ができた」とたたえたように、カルデナスのファイトは多くのファンの心をつかんだようだ。

 「タフな相手だった。(ダウンを奪った左フックは)いいところに決まった」と振り返ったカルデナス。それでも「(井上の)パンチにはパワーがあった。6、7、8回に連打を食らった。すごかったです」と王者の実力には驚かされた。

 当初予定されていたピカソ(メキシコ)陣営が対戦を拒否したため、カルデナスに出番が回ってきた。買い物をしている時にマネジャーから電話を受けたカルデナスは即答で承諾した。ウーバーイーツなどの仕事でボクシング生活を支えていた時期もあった挑戦者は「ボクシングで最高の試合を臨んでいて、ダウンも奪うことができた。私の実力も示せたと思う」と前を向いた。「素晴らしい試合が見せられた。2人にとって、素晴らしい試合ができた」と敗戦にも納得の表情だった。

 戦績は、井上が30戦全勝(27KO)、カルデナスが26勝(14KO)2敗。

スポーツ報知

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