東京D悲鳴…岡本和真「左肘の筋損傷」全治1か月、阿部監督「長期離脱になりかねない感じ。いるメンバーで何とか」

2025年5月7日(水)5時0分 スポーツ報知

倒れ込んだ岡本は苦悶(くもん)の表情(カメラ・小林 泰斗)

◆JERA セ・リーグ 巨人ー阪神(6日・東京ドーム)

 巨人の岡本和真内野手(28)がアクシデントに見舞われた。阪神戦に「4番・一塁」で出場したが、1回表の守備で打者走者の中野と交錯。そのまま交代して病院へ向かい「左肘の筋損傷」と診断された。全治1か月程度の見込みで、痛すぎる主砲の離脱となった。試合も先発の井上温大投手(23)が今季最短の3回6失点でKOされ、打線も1点を返すのがやっと。阪神に本拠地で開幕5連敗は球団初の屈辱で2位に転落。7日の第3戦で一矢報いたい。

 試合開始直後の東京ドームが騒然とした。4番・一塁で出場した岡本に緊急事態が発生した。初回無死一塁。送りバントを処理したプロ初先発の三塁・浦田の送球がややファウルゾーン側にそれ、捕球時に打者走者の中野と交錯。懸命に伸ばした左腕が激しい衝突で反り返るような形となり、倒れ込んだ。その勢いで白球がミットからこぼれ、一塁走者の近本が三塁に進んだが拾い直せず。左肘付近を押さえながら、うずくまって痛がった。

 トレーナーに付き添われながら治療のためベンチ裏に下がると、再びグラウンドに出ることはできなかった。不動の4番のアクシデント。プレーボールから5分、この日最初の打席に立つ前に秋広への交代が告げられると悲鳴に包まれた。

 1—7での敗戦後、衝撃の一報が入った。2試合ぶりに試合後に取材対応した阿部監督は「ちょっと長期離脱になりかねない感じかな。時間はかかるだろうっていう診断だったみたいなので」と明言した。試合中に病院で検査を受け、球団から「左肘の筋損傷と診断され、故障班に合流し治療とリハビリを開始します」と発表された。全治1か月程度の見込みだという。

 痛すぎる。レギュラーに定着した18年以降、レギュラーシーズンでの故障離脱は一度もない。21年のCSを左脇腹痛で欠場し、昨年11月のプレミア12を「左第五腰椎分離症」で辞退したことはあるが、昨年も全143試合で4番を務めるなど頑健な体でチームを支えてきた。今季も全試合4番で打率3割8厘、8本塁打、25打点、守備でも三塁と一塁で出場して鉄壁の守りを披露してきた。代わりのいない絶対的存在だ。

 岡本不在という、最悪の事態が現実になる。「いや、もう、いるメンバーで何とかやるしかないし、奮起させるようにこちら側がね、みんなに声かけしたい」と阿部監督。開幕直前に右太もも裏筋損傷でチームを離れた丸に続く主力の離脱だが、下を向いている時間はない。

 試合は動揺の色が隠せない展開だった。初回に先発の井上が左翼・長野の落球も絡み2失点。3回は井上自らの投ゴロ一塁悪送球が失点につながり、3回6失点で降板した。打線も0—6の6回に甲斐が放ったソロの1点のみに終わった。

 今季の阪神戦は8戦12得点で1勝7敗。開幕から本拠地の阪神戦5戦5敗は球団史上初の屈辱だ。阿部監督は「不名誉な記録みたいで、指揮を執ってるのは僕なのでね、申し訳ない気持ちでいっぱいです」と責任を口にし「まだまだ先は長い。明日もし負けたとしてもシーズン終わるわけじゃないのでね。前向きにやっていきたい」と誓った。

 岡本は球団広報を通して「一日でも早く戻れるように頑張ります」とコメントした。阿部巨人に訪れた最大の危機。今こそ結束して試練を乗り越えるしかない。(片岡 優帆)

スポーツ報知

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