“ロマン投”はこのまま沈むのか 米マイナーでも「ワンマンショー」が続く藤浪晋太郎のもどかしい現況 日本球界復帰の可能性は?

2024年5月13日(月)16時0分 ココカラネクスト

メッツでも本領を発揮しきれずにいる藤浪。この現状を彼はいかに打破するか。(C)Getty Images

 藤浪晋太郎はマイナーでも悪戦苦闘の日々が続いている。

 今季からメッツに加入した藤浪。だが、開幕前に通年の課題である制球難を露呈。さらにセットポジションから左足を上げたあと、一瞬タメを作る新たな投球フォームもなかなか馴染まず。春先から球速が上がり切らなかったこともあり、開幕直後にマイナーでの再調整を言い渡された。

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 ただ、マイナー3Aでも藤浪は苦境にある。結果はおろか、何よりも上げたい安定した内容すらも披露できずにいるのだ。厳しいことを言えば、打者と対戦する以前水準と言っていい。

 ここまでマイナーでの9登板における藤浪の成績は、防御率14.09、WHIP3.13、与四球率19.96。舞台を移してからも制球難を克服しきれていない。奪三振率こそ10.57と高いが、被打率は.250。三振以外にアウトカウントを稼ぐ術がない印象は否めず、悪く言えば、“ワンマンショー”が続いている状態だ。

 地元メディアからも聞こえるのはシビアな意見ばかりだ。現地時間4月28日に本拠地で行われ、1死しか奪えず、被安打2、2四球、2失点で降板したコロンバス・クリッパーズ(ガーディアンズ傘下)戦とのダブルヘッダー第2試合中には、地元放送局『SNY』の実況アナウンサーが「シンタロウ、何をやってんだよ」「勘弁してくれ! いい加減に耐えられないぞ」と絶叫する始末だった。

 メッツとは85万ドル(約1億2580万円)の出来高も付帯する335万ドル(約4億9580万円)の単年契約を締結している。これは夏のトレードも見込んでの好待遇であったわけだが、打者と対戦する水準にもない現状では、貰い手が付く可能性も乏しい。

 もっとも、ポテンシャルは特大だ。とりわけ指にかかった速球に対する評価は抜群で、それはアスレチックス時代の同僚であるトレバー・メイ氏が「フジナミはとにかく並外れたアスリートなんだ。とくにど真ん中の速球は本当にハードだ。あれは普通じゃない」と公言したように、米球界でも周知の事実だ。

 だからこそ、不良債権化しつつある現状が余計にもどかしい。

 一部報道では日本球界復帰の道も囁かれている。30歳という一つの節目を迎え、メジャーリーグでのプレーがかなわない状況となれば、かつて獲得熱望を公言していた新庄剛志監督が率いる日本ハムを中心に争奪戦は必至と見られている。来オフにフリーエージェントとなる可能性を考えても、今シーズン中に何か動きがあるとは考えにくいが、はたしてどうなるか。

 詳細は発表されていないものの、現地時間5月11日に7日間の故障者リスト入りを余儀なくされた藤浪。休養期間中の短期間では叶わずとも、このタイミングで再起の道を模索してもらいたいところ。

 かつては大谷翔平(現ドジャース)以上の評価もあった。そんなロマン砲ならぬ“ロマン投”に、このまま沈んでほしくはない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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