井上尚弥は「間違いなくバケモン」 中谷潤人の名参謀が一蹴していたベガス決戦後の“ダウン批判”「そういう意見は虫唾が走る」

2025年5月17日(土)7時0分 ココカラネクスト

ラスベガスでドラマチックな防衛劇を見せていた井上。その図抜けた強さを中谷潤人の名参謀であるエルナンデス氏も称えた。(C)Getty Images

 去る5月14日、ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者である井上尚弥(大橋)のXでの発信が小さくない話題となった。

「おいおい!!! ルディさん!!! 1年後も全盛期だ 言い訳なんかしない 誰も衰えちゃいないから まだまだ上の景色を見に行く 以上」

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 珍しく語気の強い発信にSNSはもちろん、ボクシングの本場である米メディアも騒然となった。井上が指した「ルディさん」とは、WBC世界バンタム級王者の中谷潤人(M・T)のトレーナーを務めるルディ・エルナンデス氏であった。

 そもそものきっかけはエルナンデス氏の発言にあった。米老舗専門誌『The Ring Magazine』のインタビューに応じた名参謀は、「イノウエとは“明日”より今戦いたい」と力説。そのワケについて「年老いたイノウエより、良い状態のイノウエと戦いたいんだ。もし来年まで待てば、『イノウエが年を取った』という言い訳が出てくるだろう。今倒せば、より価値がある」と続けた。

 来春に中谷とのメガマッチ実現が囁かれる中で飛んだ辛辣な意見。これに井上はキッパリと自身の考えを示したというわけである。

 もっとも、エルナンデス氏に井上を“口撃”する意図があったかはわからない。実際、百戦錬磨の名伯楽は、モンスターを高く評価してきた一人でもある。

 Xが沸き立つ前日の現地時間5月13日には米ポッドキャスト番組『The 3 Knockdown Rule』において、先のラモン・カルデナス(米国)戦でダウンを喫した井上に一部で相次いだ批判を「『イノウエはダウンしたから弱い』なんて言っている連中は本当に黙ってろ。そういう意見には虫唾が走るんだ」と一蹴。そして、“モンスター”がいかに稀有な存在であるかを語った。

「その昔、モハメド・アリという男がいたが、彼もダウンしている。シュガー・レイ・レナードも、ジョー・ルイスだってそうだ。『史上最高』と言われる選手たちを挙げてみたらいい。そのうち95〜98%はダウン経験があるだ。とにかくクソみたいな意見が多すぎる。口先だけで、ああでもない、こうでもないと言うのは簡単なんだ」

 井上に対するネガティブな意見を一刀両断したエルナンデス氏は、「あの試合でイノウエに対する評価は全く落ちない」と断言。「彼は間違いなくバケモンだ。カルデナス戦後には私はジュントに伝えた。『いいか、もしもイノウエからダウンを奪えても、起き上がりませんようにと祈れ』とね。彼がマジになった時はやばいんだ」と続けている。

 今の井上の強さがいかに図抜けているかを語るエルナンデス氏は、8回TKO勝利を飾ったカルデナス戦について「(ダウンから)立ち上がった後に何が起きた? ボコボコにしていたろ?」と指摘。世界に衝撃を与えたダウンからクレバーに戦い抜いた異能ぶりを熱弁した。

 米誌でのエルナンデス氏の発言の真意は定かではない。ただ、来年5月に東京ドームでの実現が囁かれている井上と中谷の至高の対戦を待つファンは、ひたすらに両雄が価値を最高潮に高めた中で、名勝負を繰り広げる姿を望んでいるはずである。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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