「次はクラッシュなしで頼むよ!」マルコ博士の笑顔では隠し切れないレッドブルの“本質” 角田裕毅の現状に英メディアがシビアな指摘「ローソンへの扱いを見れば明らか」
2025年5月22日(木)5時40分 ココカラネクスト

予選でのクラッシュを考えれば角田の1ポイント獲得は上々だが…(C)Getty Images
2025年のF1シーズン、レッドブルのドライバーとして奮闘を続ける角田裕毅。第3戦日本GP直前、リアム・ローソンの成績不振によりレーシングブルズからトップチームに昇格、ここまでの内容には様々な評価が下されている。
【動画】壁にぶつかってマシンは一回転 衝撃を生んだ角田裕毅のクラッシュシーン
第7戦エミリアロマーニャGPでは予選で、マシンが大破するクラッシュを起こしてしまうも、決勝では10位に入り1ポイントを獲得。走り慣れたイモラの最終日では、予選でのミスを挽回したとも言える最低限の結果を残した。
角田にとって波乱に富んだ3日間となったが、エミリアロマーニャGP終了後、チーム内からその走りを称える声も上がったようだ。英メディア『F1 OVERSTEER』によると、レース直後、メディア対応中だったレッドブルグループ顧問のヘルムート・マルコ博士が、付近に現れた角田の存在に気付くや、「ユウキ、おめでとう!うん、次はクラッシュなしで頼むよ!」と叫んだという。
このやりとりについて同メディアは、「マルコはレースの結果には満足そうだった」と伝えるとともに、「ツノダにとしては、笑顔のマルコに声をかけられたことで、週末の苦しい展開をなんとか取り返せたことに胸をなでおろしたに違いない」などと論じている。
また同メディアは、グループ重鎮がみせた表情を伝える一方、現在も角田が厳しい立場にいると指摘する。
今回のグランプリで2戦連続の入賞を果たしたものの、「現時点ではコンストラクターズチャンピオン争いに貢献するには十分なポイントを獲得できていない」と断言。また、シーズン序盤でのチーム加入という経緯を強調し、「もっと適応する時間が与えられるべきだろう」と見解を示すも、「しかし、ローソンへの扱いを見れば明らかなように、レッドブルのドライバーにとって『時間』は決して味方ではない」として、シート喪失の危機が隣り合わせであると説いている。
さらに、報じられているクリスチャン・ホーナー代表と、メルセデスのジョージ・ラッセルの接触にも言及。「ホーナーは彼の契約が切れるタイミングに備えている。ラッセルはフェルスタッペンの後任候補というより、むしろより強力なチームメイトとして獲得される可能性がある。レッドブルが再びコンストラクターズタイトルを目指すならば、そうした動きも視野に入ってくる」などと今後のドライバー人事を見通している。
異例のタイミングでのレッドブル入りから間もなく2か月を迎える角田だが、その座は安泰とは程遠い状況であることは間違いない。今後も生き残りを懸け、目の前のレースでひとつでも上のリザルトを目指すのみだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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