「過小評価している」DH部門でMLB通算541発打者を米記者が選出! “大谷翔平選外”のベストナインが波紋「正気ならありえない」
2025年5月27日(火)5時40分 ココカラネクスト

史上最高のDHの座を巡って大谷(左)とオルティス(右)は論争の対象となっている。(C)Getty Images
名物記者が作成した「ベストナイン」が物議を醸している。
キッカケとなったのは、米メディア『The Athletic』のジャーナリストで、MLBにおけるMVP選出の投票権を持つジェイソン・スターク氏の作成した「ベストナイン」だ。過去四半世紀に遡って9人(DHを含む)を厳選した同氏は、デレク・ジーター(元ヤンキース)やアルバート・プホルス(元カージナルス)らレジェンドに加え、マイク・トラウト(エンゼルス)や、アーロン・ジャッジ(ヤンキース)、ホゼ・アルトゥーベ(アストロズ)など現役の名手たちもリストアップした。
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波紋を呼んだのはDH部門だ。スターク氏は、2000年代のレッドソックス黄金期を支えたデビッド・オルティスをチョイス。二刀流で異彩を放つ大谷翔平(ドジャース)を選外としたのだ。
たしかにオルティスも規格外の成績を残してはいる。MLB通算541本塁打、同OPS.931は、「史上最高のDH」の異名にふさわしい。実際、スターク氏は「オオタニをこのチームから外すことは、今回の企画の中で最悪の出来事だった」とした上で「オオタニのマルチタスクが輝きを放った8シーズンは、ボストンで呪いを打ち破り、人生を変えたオルティスの14シーズンには及ばない」としている。
ただ、大谷は打者専任となった昨季に史上初の「50-50(50本塁打、50盗塁)」を達成。オルティスですら成しえなかったDH選手のMVP獲得もやってのけていた。そうした経歴もあって「オルティスに及ばない」としたスターク氏の評価は賛否両論を生んでいる。
X上でスターク記者のベストナインが拡散されると、瞬く間に野球ファンから異論が噴出。「オオタニを明らかに過小評価している」「奇妙なリスト」「3度のMVPを獲得したオオタニを選ばないのは不自然」「正気の人間ならショウヘイよりオルティスを選ぶなんてありえない」と辛辣な意見が相次いだ。
一方でメディアでは好意的に捉える声も上がっている。スペイン紙『Marca』のアメリカ版は、スターク氏のチョイスを「全員と意見が合致するのは非常に難しい。だからこそ野球は素晴らしいんだ」と断言。「オオタニの不在が批判の嵐を巻き起こし、まさにスキャンダルとなっているが、最終的に重要視すべきは個人の考えだ」と伝えている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]