松坂大輔氏 古巣・西武の強力先発陣語る 今井は脱力投法進化で球界最高峰に 隅田は走者いても安定感

2025年5月27日(火)5時30分 スポーツニッポン

 元西武でスポニチ本紙評論家・松坂大輔氏(44)による月1回のコラム「松坂大輔の探球」。5月編は貯金5のリーグ2位と奮闘する古巣・西武の強力先発陣について。防御率リーグ1位の今井、同2位の隅田の左右の柱はもちろん、若手も含めて多士済々な布陣が顔をそろえる。23、24年に春季キャンプで臨時コーチを務めた視点も交えて語った。

 西武はリーグ2位のチーム防御率2・43。特に先発ローテーションはリーグ屈指だと思います。今井、隅田の両投手が左右の柱。2人で11勝3敗と貯金を8つもつくっています。今後、ここからさらに数字を積み上げていくことでしょう。

 今井投手は「脱力」フォームが話題になっていますが、昨季までも力感のない投げ方を意識していたように思います。今季、それがさらに進化して完成形に近づいてきた印象です。力を抜いたフォームから、打者の想像のつかないような、見た目以上に速さを感じるボールが来る。自分も現役時代に理想としていた形ですが、まさに今井投手は球界の最高峰にいると言ってもいいと思います。

 隅田投手は入団2年目、23年に自分が春季キャンプで臨時コーチを務めた時から見ています。ルーキーイヤーは1勝10敗。走者を二塁など得点圏に置いた時の投球が課題でした。そこから経験を積み、改善しようと強く意識したはずです。今では走者の有無にかかわらずフォーム、そしてボール自体も変わらず投げられています。逆に走者のいる場面でのギアチェンジ、力の入れどころを覚えた感じですね。

 今年2月の南郷キャンプも取材で足を運びましたが、2人はブルペンでも素晴らしいボールを投げていましたし、今季の活躍を予感させました。加えて高橋投手が2年ぶりの白星を挙げ、昨季新人王の武内投手も故障から復帰。さらに菅井投手、渡辺投手といった若手は、ローテーションで投げながら登録抹消を織り交ぜて、間隔を空けて起用されるケースもあります。西口監督、豊田投手コーチがコミュニケーションを取りながら、彼らがより力を発揮できるようにうまくローテーションを回している印象です。

 これから梅雨の時季になり、球宴を経て暑さの厳しい夏場が待っています。当然、西口監督は長いシーズンを見据えて起用法などをイメージしているでしょう。残り約100試合。さらなる活躍が楽しみです。

スポーツニッポン

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