【大学野球】駒大・仲村竜がリーグ戦初完封で3季ぶりの1部昇格へ前進「喜ぶのは一瞬だけ」
2025年5月28日(水)19時14分 スポーツ報知
立正大に先勝し、3季ぶりの1部昇格に前進した駒大。仲村竜(右)がリーグ戦初の完封勝利を挙げた(左は真辺麗生=カメラ・北村 優衣)
◆東都大学野球2部春季リーグ戦最終週第1日▽駒大9—0立正大(28日、等々力)
駒大先発の仲村竜(4年=岡山学芸館)が立正大打線を抑え、リーグ戦初の完封勝ちを収めた。6安打4四球で走者を背負いながらも要所を締める131球の熱投。3季ぶりの1部昇格へ歩みを進めた。
最後の打者を仕留めると、右腕はさわやかな笑顔を浮かべた。今季4勝目。3月末に発症した右肩のコンディション不良を乗り越え、16日の国士舘大戦から2試合連続で勝ち星を並べた。
4回1死三塁などピンチで粘った。6回終了時点で球数は99球に上るも、最後まで崩れなかった。「逆に、6回以降の方が感覚がよくなっていった」と、胸を張った。
コンディション不良を踏まえ、体に気を使うことが増えた。私生活で気をつけているのは「姿勢」。睡眠時、利き腕の右側にはクッションを置き、反対側で寝返りをする。歩く姿勢にも注意するなど自分の体を見直し、不調を乗り越えた。
「チームに迷惑をかけている自覚はあったので。早く復帰して、チームのためにという思いだけでずっとやってきた」。右腕の復帰を目前にした頃、エース右腕・仲井慎(3年=下関国際)も故障で無念の離脱。この試合に勝利したことで優勝に前進したが「仲井も(けがの状態は)よくなっている。頑張って勝って、入れ替え戦で投げさせてやりたい」と後輩エースへの思いを口にした。
初の完封勝ちに安堵(あんど)したが、「喜ぶのは一瞬だけ」。1部昇格を見据え、重要なのは目の前の試合を勝ち切ること。頼れる4年生の完全復活で、3季ぶりの1部復帰を目指す駒大が追い風に乗った。(北村 優衣)